【追悼】石原慎太郎さん・藤子不二雄Aさん・西郷輝彦さん・宝田明さん…2022年亡くなった著名人の墓碑銘【1月～4月】

【政治家元首相・海部俊樹さん 91歳】1月9日死去

海部俊樹元首相が1月9日に亡くなった。91歳だった。

海部氏は、1960年の衆議院選挙で初当選。文部大臣などを経て、89年に内閣総理大臣に就任した。水玉模様のネクタイをトレードマークとしたクリーンなイメージで国民の支持を集め、1991年まで首相を務めた。また、首相在任中に湾岸戦争が勃発し、停戦後、1991年に自衛隊初の海外任務となるペルシャ湾への掃海部隊の派遣を行った。

その後、2009年の衆院選で落選し、政界を引退した。

【漫画家・水島新司さん 82歳】1月10日死去

野球漫画「ドカベン」などで知られる漫画家の水島新司さんが1月10日、東京都内の病院で肺炎のため亡くなった。82歳だった。

水島さんは「ドカベン」を始め、「野球狂の詩」「あぶさん」など、多くの人気野球漫画を描いた。

【元東京都知事作家・石原慎太郎さん 89歳】2月1日死去

作家で元東京都知事の石原慎太郎さんが亡くなった。89歳だった。

石原さんは1932年神戸市生まれ。一橋大学在学中に、夏の海辺を舞台に享楽的な生活を送る若者たちの姿を描いた小説「太陽の季節」で芥川賞を受賞。小説が映画化された際には、弟の石原裕次郎さんを俳優としてデビューさせ、大スター誕生のきっかけを作った。
その後も作家として数々の小説を執筆し、三島由紀夫とも深い親交があったほか、裕次郎さんを題材にした「弟」は、ミリオンセラーになった。

政治家としては、1968年に参議院議員に初当選。1972年には衆議院議員に転じた。福田赳夫内閣で環境庁長官を務め、竹下内閣では運輸大臣を務め、1995年に議員を辞職した。
その後の1999年には東京都知事選に出馬。166万票を集めて当選し、記者会見での「都庁で会おうぜ」という発言が話題を呼んだ。4期13年あまりの都知事在任中は、東京都の財政健全化や排ガス規制などの環境対策に力を入れたほか東京マラソンを国際的なイベントに育てた。
一方で、自主憲法制定や核武装の持論、中国への批判的な発言などが波紋を呼び、尖閣諸島をめぐっては、都知事在任中に東京都による購入計画を発表。その後の国有化を促す結果になった。

石原さんは2012年、都知事を辞職して再び国政に返り咲いたが、2年ほどで引退し、その後作家として活動を続けていた。

【歌手俳優・西郷輝彦さん 75歳】2月20日死去

歌手で俳優の西郷輝彦さんが、2月20日東京都内の病院で前立腺がんのため亡くなった。75歳だった。

西郷輝彦さんは、橋幸夫さん(78)、舟木一夫さん(77)とともに「御三家」と呼ばれ、歌手として、俳優として活躍していた

西郷さんは、2017年、前立腺がんの全摘手術を6年前に受けていたことを告白。そのがんが、再発したことも明かした。2021年5月には、ステージ4の状態で、日本で未承認のがん治療を求め、オーストラリアへ。自身のYouTubeチャンネルで、治療について明かしていた。

【作家・西村京太郎さん 91歳】3月3日死去

トラベルミステリーの第一人者として知られる作家の西村京太郎さんが3月3日に、肝臓がんのため亡くなった。91歳だった。

西村京太郎さんは、「十津川警部シリーズ」など、鉄道をトリックに使うトラベルミステリーの第一人者として知られ、数多くのヒット作を生み出した。

西村さんは2021年末から体調不良で入院していたが、3月3日、肝臓がんのため、神奈川県内の病院で亡くなった。

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【俳優・宝田明さん 87歳】3月14日死去

戦後を代表する二枚目スター・俳優の宝田明さんが3月14日、誤嚥性肺炎のため亡くなった。87歳だった。

高校卒業後、｢東宝ニューフェイス｣として映画界入りし、怪獣映画｢ゴジラ｣の１作目で主演。その後も多くの映画やドラマ、ミュージカルなど幅広く活躍した。

遺作となった映画「世の中にたえて桜のなかりせば」では、乃木坂46・岩本蓮加さんとW主演を務め、亡くなる4日前に行われた多完成披露舞台挨拶では「米寿88歳に近づいておりましてこんな年の差のある子と共演するのは初めてでございますんで…」などと話していた

【漫画家・藤子不二雄A（安孫子素雄）さん 88歳】4月7日死去

「忍者ハットリくん」「怪物くん」など数々の人気作品を手がけた藤子不二雄Aさん、本名･安孫子素雄さんが4月7日、自宅で亡くなった。88歳だった。

「漫画界のレジェンド」手塚治虫さんから影響を受け、漫画家への道を志した藤子さん。1934年、富山県で生まれ、 1951年、高校生の時に漫画家デビューを果たした。その後、小学時代の同級生「藤子・F･不二雄さん」とともに 1954年に上京。藤子不二雄の共同ペンネームで大ヒット作品「オバケのQ太郎」を世に送り出した。

ただ藤子不二雄Aさんは、少年向けの作品を書き続けることに“葛藤”があったことを明かしている。こうして誕生したのが、大人も楽しめる、ブラックユーモアたっぷりの作品、「笑ゥせぇるすまん」だった。