球界のレジェンドたちも、その死を悼んでいる。

野球漫画「ドカベン」など、多くの人気作品を世に送り出した漫画家・水島新司さん(82)が1月10日、肺炎のため、東京都内の病院で亡くなった。
82歳だった。

水島さんが描いた「ドカベン」は、強肩強打のキャッチャー・山田太郎が甲子園優勝を目指し、全国のライバルたちと戦う高校野球漫画。

また、「あぶさん」は、南海ホークスに入団した大酒飲みの強打者・景浦安武がプロの世界を生き抜くストーリー。

それら大ヒット漫画の作者として、2005年には紫綬褒章を受章。

当時の心境を、水島さんは「えーって思いましたね。驚くのが先で、時間がたつにつれて、大変な褒賞をもらったな、俺がもらっていいのかなというのが、率直な感想でしたね」と話していた。

17日午後、木原官房副長官は、これまでの水島さんの功績をたたえた。

木原官房副長官「漫画家として、数多くの野球漫画を手がけ、優れた作品を生み出された。水島さんのご逝去に際して、心から哀悼の意を表したいと思います」

野球漫画の第一人者とされる水島さんの訃報を受け、悲しみが広がっている。

ソフトバンクホークス・王貞治会長のコメント「水島さんは、南海・ダイエーとホークスが弱い時に支えていただいたホークスの恩人です。心からご冥福をお祈りいたします」

昨シーズンで現役を引退した松坂大輔さんは、自身のツイッターに、「今だからこそ子どもたち、指導者の方にも読んでほしい野球漫画だと思います。自分もまた読み返したいと思います。水島先生、ありがとうございました!」と感謝の思いをつづっている。

2020年、12月に引退を発表するまでの63年間、野球漫画を描き続けた水島さん。

数々の名作が色あせることはない。