いま、SNS上で「謎の風邪」と呼ばれる症状が広がり、不安の声が相次いでいる。のどの痛みやせき、鼻水が長引く一方、発熱しないケースが多いのが特徴だ。医療現場でも同様の症状を訴える患者が増加しており、原因は特定されていないもののウイルス感染症との見方が示されている。
SNSで広がる“謎の風邪”への不安
SNSで次々と不安の声が投稿されるなど大きな話題となっているのが“謎の風邪”。

SNSには「会社で謎の風邪がはやりすぎててオワタ」「GW明けからはやりの謎の風邪にかかりました」といった声が聞かれた。

この“謎の風邪”の症状は、のどの痛みやせき、鼻水などが長引く一方で、発熱しないことが大きな特徴だ。

さらにSNS上で「福岡では“謎の風邪”が流行している」との声が相次ぎ、福岡県医師会の会見では記者から質問が飛んだ。

福岡県医師会・稲光毅常任理事:
“謎の感染症”という言葉をきのう(19日に)初めて知った。実は私もまさに症状がGW直前に、急に喉が痛くなって、熱が出るかと思ったが熱は出なかった。いま考えるとこれ(謎の風邪)だったのかな。

福岡県医師会は“謎の風邪”について「ウイルスによる感染症」との見解を示した。
さらに、詳しい原因が分かっていないため、現在、病原菌を調べているということだ。
正体は「名前のない風邪ウイルス」?
一方、街では“謎の風邪”の症状を訴える人がいた。
30代:
喉の症状は1カ月ぐらい治らない。2週間くらい前に会った時めっちゃせきしてた。鼻水は(ティッシュを)1日1箱使わなきゃいけない。最初の1週間はしんどかったんですけど、それを乗り越えたら慣れて、こんなもんかと。電車にも同じ症状のような人がいるなとは思った。
20代:
確かに鼻水はずっと続いてます。でも花粉症が元々あって、それが続いているのかなっていうのはちょっと思ってました。原因が分かれば一番いいなと思う。
30代:
同僚とかね、結構喉がガラガラになったりとか(声が)出なくなったりとか。
50代:
逆に謎の風邪ってあるのかなってちょっとびっくりというか、そうなんだって思ってるところです。

こうした“謎の風邪”について東京都内のクリニックでは、ゴールデンウィーク明けから喉や鼻の不調を訴える患者が急増しているという。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
風邪の症状でかかる患者さん2倍以上になっている。その多くがインフルエンザとコロナ陰性でウイルス名が特定できなかった。
インフルエンザでもコロナでもない“謎の風邪”。
その正体を伊藤院長に聞いた。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
この傾向はGW明けから強くなりました。4月からだんだんインフルエンザの患者が減ってくると、ずっと待っていた風邪のウイルスが人の体に入り込み始めたと。風邪のウイルスは数百種類以上あると言われている。つまり“謎の風邪ウイルス”と言わざるを得ない。

“謎の風邪”の正体は、「名前がついていない風邪のウイルス」だといい、このクリニックでは、20代から50代の感染者が多いという。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
4月から5月の忙しさや睡眠不足などによる疲れというものが背景にあって、そのあと急に暑くなってエアコンを使い始めた。エアコンで鼻や喉の粘膜が乾燥したり、体が冷えすぎてしまい免疫力が弱まって感染している。

さらに、ゴールデンウィーク以降の急な暑さや寒暖差で自律神経の乱れなどが起き、免疫力が落ちたため感染症にかかりやすくなったのではないかとも指摘する。

クリニックの院長は“謎の風邪”の予防には、大豆を使った納豆や豆腐などを食べて免疫力を高めることが重要だという。
(「イット!」5月21日放送より)
