元東京都知事で芥川賞作家としても知られる石原慎太郎さん(89)が亡くなった。石原氏の自宅にはさきほど長男の伸晃氏、そして次男の良純氏が入る様子が見られた。

この記事の画像(12枚)

先ほど安倍元首相らが石原氏を偲んだ。

安倍元首相:
心からご冥福をお祈りしたいと思います。まさに挑戦的な姿勢をずっととり続けた。時には物議を醸す発言もされたんですが、そうした批判を乗り越える強さがありました

二階元幹事長:
突然の出来事で大変な衝撃を受けています

数々の過激な発言で批判を受けることも多かった石原氏。

石原慎太郎氏:
若い奴は何してんだ。みんな腰抜けじゃないか

長男の伸晃氏は前衆議院議員。三男の宏高氏は現在衆議院議員、次男の良純氏は俳優・タレントとして活躍している。

政界に嵐を呼ぶ石原慎太郎氏の半生

石原氏は1956年一橋大学在学中に発表した小説「太陽の季節」で芥川賞を受賞。この作品が映画化され、その主役として弟の裕次郎さんがデビューした。

1968年には自民党から参議院選挙に出馬し、初当選。

1972年には衆議院に鞍替えし、環境庁長官や運輸大臣を歴任した。

そして1999年には東京都知事選に出馬し、166万票を集めて当選。

ディーゼル規制・新銀行東京の設立

政界引退まで半世紀近い政治家人生を送ってきた石原慎太郎さん。都知事在任中にはさまざまな政策を打ち出した。

ディーゼル車の排ガス規制を訴えた際には、黒い煤の入ったペットボトルを報道陣の前にかざしました。

石原慎太郎氏:
これが粉じん。飛んでいる。総理大臣も、生まれたての赤ん坊もみんな吸っているんだ。東京で

新銀行東京の設立も主導したが、経営難に陥り、追加出資で批判を浴びることになった。

中国への批判的な発言なども波紋を呼び、沖縄県の尖閣諸島をめぐっては2012年に都が購入する考えを表明。その後の国有化へのきっかけを作った。

石原慎太郎氏:
東京都は尖閣諸島を買います。買うことにしました

そして冬の名物レースとなった東京マラソンを創設したのも石原氏。

2012年、都知事4期目の途中で、突如、知事を辞職。当時の橋下徹大阪市長が率いる日本維新の会と合流し、国政に復帰を果たすが、2年後に政界を引退した。

政治家として、また作家として昭和から令和の世を生きた石原氏。89年に及ぶ生涯に幕を下した。

石原慎太郎氏:
死ぬまでは言いたいこと言ってやりたいことやって人に憎まれて死にたい

(「イット!」2月1日放送分より)