レギュラーシーズン終了まで残りわずかとなった2022年のメジャーリーグ。

アメリカでは、エンゼルス・大谷翔平投手(28)とヤンキース・アーロン・ジャッジ選手(30)のどちらがMVPを取るのかが大きな論争となっている。

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今回の『AKI猪瀬のMLBとっておきコラム』では、MLBジャーナリスト・AKI猪瀬氏が、大谷・ジャッジのMVP獲得条件や、2人の現在地を解説する。

大谷・ジャッジのMVP獲得条件は?

レギュラーシーズンも最終盤を迎え、地区優勝争いも激しさを増し、それと同時に主要個人タイトル争いも佳境を迎えようとしています。

その中でも最も注目を集めているのが、ア・リーグのMVP争いです。

賞レースの主役は、ベーブ・ルース以来となる同一シーズン二桁勝利+二桁本塁打を達成したエンゼルスの大谷選手と、本塁打と打点の二冠王が確定状態のヤンキースのアーロン・ジャッジ選手です。

ヤンキースのアーロン・ジャッジ選手(写真:時事)
ヤンキースのアーロン・ジャッジ選手(写真:時事)

残り少ないレギュラーシーズンでジャッジ選手は、ロジャー・マリスが記録したア・リーグ最多本塁打記録61本を超える事が、MVP獲得の条件になるでしょう。

一方の大谷選手は、メジャーリーグ史上初になるシーズン二桁勝利+30本塁打以上など、昨季同様のインパクトを残していますが、2年連続MVP獲得には、真の偉業となる規定投球回数+規定打席のダブル・クリアが必要になるでしょう。

残り試合を考えると…?

ジャッジ選手は残り19試合時点で57本塁打。机上の計算ではシーズン63本ペースになります。

既に規定打席をクリアしている大谷選手は、規定投球回数まで21イニング。現在の中6日の登板スケジュールで考えると残りの先発試合は3試合。(共に9月16日現在)

写真: AFP=時事
写真: AFP=時事

大谷選手が史上初の偉業を達成して、ジャッジ選手が61本未満ならば、大谷選手の2年連続MVPの可能性が高まります。

逆にジャッジ選手が61本以上を記録して、大谷選手が未達成の場合はジャッジ選手が有利になるでしょう。

記者にも説明責任があるMVP投票

問題は両選手が記録と偉業を達成した時です。

大谷選手が投げて打って活躍すれば、「大谷がMVPに相応しい」。ジャッジ選手が本塁打を打てば、「MVPはジャッジ」となり、両選手のその時の活躍でMVP争いは、振り子のように揺れ続けています。

オールスターでは同チームで戦った大谷とジャッジ(写真:AFP=時事)
オールスターでは同チームで戦った大谷とジャッジ(写真:AFP=時事)

ア・リーグのチームが本拠地を構える15都市から、全米野球記者協会に所属する各2名、計30人の記者による投票で決定するMVP。

記名投票の為に投票権を持つ記者は、結果が明らかになった時に説明責任が問われるだけに、感情に任せた投票行為は出来ません。各記者は、しっかりと理論武装をして、選考理由を説明出来るように準備を進めています。

MVPの投票箱が閉まるのは、レギュラーシーズンが終了した時です。

果たして歴史的激戦のア・リーグMVPは、どちらの選手が手にするのでしょうか。