自分の妻が、子どもの習い事で知り合った男性と20年以上もの長期間にわたり秘かに不倫関係を続けていた――。
しかも、家族の幸せな生活の場所であるはずの自宅や別荘でも不貞行為が…。性的な関係がなくなった後も交際は続いていたが、ひょんな理由から明るみになった不倫関係。長年に渡り自分を裏切っていた妻の行いを知った夫は、不倫相手の男性に対して1億円の損害賠償を求めて提訴した。
秘密裏に続いた長年の“交際”
夫婦は1987年に結婚し、1993年に娘が生まれた。妻は1998年頃、児童向けの習い事教室で、被告の男性、隆(仮名)と知り合った。
2人が知り合ってから約4年後、隆が交際を申し入れる形で交際がスタート。2002年秋頃から、月1回ほどの頻度で2人は不貞行為に及んだ。2人はホテル以外に、夫婦と娘の家族3人が幸せに暮らす場所であるはずの自宅や別荘でも、肉体関係を結んでいた。
交際開始から11年後の2013年11月、妻は子宮頸がんの手術を受けた。その後は肉体関係がなくなったが、2人の関係自体は途絶えなかった。
夫や娘に隠したまま2人で旅行したり、同じ部屋に泊まったり、食事に行ったりするなどの親密な交際を繰り返していたという。
20年以上にわたり隠されてきた妻の裏切りは、意外な形で明るみに出る。
2024年10月、妻が特殊詐欺被害に遭ったのだ。娘が調査のために妻のスマートフォンのやり取りを確認したところ、図らずも隆に相談していることが判明した。娘が問いただしたところ、不倫が発覚。
妻は娘に対して、「手術後は肉体関係は持てないことを隆に説明したが、隆がそれでもいいとのことだったので、交際が続いていた」との旨の説明をした。
これらを受けて、夫は被告・隆を相手取り計1億1000万円の損害賠償請求を提起した。
「根底から人生を欺く極めて悪質なもの」
原告である夫は、2人の不貞関係が2002年秋から2024年まで22年以上にも及ぶと主張した。
自宅や別荘という本来、家族の生活の場所で関係が重ねられた点について、「原告の家庭生活そのものを冒涜する」と悪質性を強調。
さらに自身の経営する企業が上場直後という多忙期に裏で不貞関係が続いていた点について、「原告の家庭的・社会的・経済的成功の全てにわたって、根底から人生を欺く形で継続された極めて悪質なもの」と裏切りの深さを厳しく指摘した。そして、夫婦の結婚期間の半分以上の期間、不倫関係が続いたことなども強調した。
また、現在も夫婦関係は継続している点については、妻の裏切りと向き合いながら、結婚して子どももいる娘の家庭への影響を考えると離婚に踏み切れない葛藤があると述べ、離婚していないことが苦痛を軽減するどころか増幅させていると訴えた。
さらに、被告の隆が不倫発覚後の2025年1月に原告の自宅へ赴き、妻宛てに「お土産です。元気を出してください」などと記した付箋付きのTシャツを差し入れた行為は、関係継続を企図し、結婚生活の平穏を侵害し続けるものだと非難した。
これらを踏まえ、「精神的苦痛」への慰謝料として1億円と弁護士費用1000万円の合わせて1億1000万円を請求した。
