(1)生産性向上を実現するデジタルツールの導入
前述の目指すべき会社像を作る最初の取り組みとして、社内コミュニケーションのあり方の改革から始めました。口頭やメールでの業務伝達から、Slackを導入し、透明性が高く、経緯を後から確認しやすい形に切り替えていきました。

まずは無料プランでマーケティングチームでテスト導入し、問題ないことを確認した後、少しずつ部門ごとに導入し、有料プランにて全社導入に至ったといいます。結果として、言った言わないが激減し、オープンでフラットな組織構造に変革していく礎になったと仰います。

石川専務が繰り返し仰るのは、「スモールスタートの重要性」です。少しずつ成功体験を持ちながら、効果を実感しながら変革を重ねていくのがポイントなのです。

(2)ECサイトでのオンライン販売の開始
プラスチック製品をOEMで納入する際、端数の製品が出た場合に廃棄していたものを、BtoC市場でオンライン販売をやってみるという試みからスタートされたそうです。

まず一番最初は、石川専務が自らAmazonで始めてみたそうです。今までそうした業務を行ったことは過去なかったそうなのですが、広告代理店に依頼をしてレクチャーをしてもらいながら、自ら学習し、ノウハウを貯めていったのだそうです。

そして次に、デジタルマーケティング分野の業務を担当する社員の方を抜擢し、自分が培ってきたノウハウを少しずつ伝授していきます。

もともとは金型の設計を担当していた従業員の方が、デジタルマーケティングに求められる適性がありスキルが伸びるのでは、と考えて指名をされたそうです。開始してわずか3ヶ月間でAmazonの売上が倍増となり、しばらくして全社売上の1割を生み出すまでに成長させたのだそうです。

現在はデジタルマーケティング部門を拡大し、3名のスタッフの方をまとめるリーダーに昇格をしているそうです。