「40代は自分のキャリアの理想像を実現するための、最後のチャンス」

こう話すのは、SNSなどで「転職とキャリア」をテーマにSNSなどで発信してきた安斎響市さん。自身もまた年齢のステージが変わるたびに働き方について悩んできた。

ただ、「最後のチャンス」だからと言って、「一発逆転できるわけではない」という。

著書『40代からの転職と副業』(育鵬社)から一部抜粋・再編集して紹介する。

一発逆転のチャンスは存在しない

40代を超えても、転職活動をしてより良い職場を見つけることや、副業によって収入源を増やすことは可能です。実際に、それらを実現している人はたくさんいます。

ただし、それは「40代からでも逆転可能」という意味ではありません。そもそも、キャリア構築に「一発で大逆転」という都合の良いものは存在しません。

あまり夢のない話ですが、それが真実です。まるでギャンブルのように一世一代の賭けに出るのではなく、現実を正しく認識して、地道な勝利を掴むしかありません。

何もないところから「起死回生の一手」を打ち出すのではなく、地に足を付けて、「自分が持っているものを大きな価値に変える努力」をするのが必要不可欠です。

あなたがまだ20代の若者であれば、「若くてイイヤツだから」という理由だけで、不意にチャンスが降ってくる可能性もあるでしょう。そうやって偶然手に入れた機会が、回りまわって大きな成功につながっていくこともあります。

しかし、40代以降は、そういった偶発的なチャンスはなかなか転がってきません。