東京オリンピック銀メダルのバスケットボール女子日本(世界ランキング9位)が、今夏のパリ五輪出場を決めた。

試合後勝利の喜びを分かち合う代表選手ら(11日、ハンガリー・ショプロン)
試合後勝利の喜びを分かち合う代表選手ら(11日、ハンガリー・ショプロン)
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世界最終予選(ハンガリー・ショプロン)グループAで、11日の最終戦でカナダ(同5位)を、死闘の末86-82で破って通算2勝1敗とし、五輪出場権を得られる3位以内が確定した。男女そろっての自力五輪出場となった。

“絶叫”馬瓜エブリン 最多タイ21点の大爆発! 妹ステファニーと抱擁で五輪へ

格上・カナダとの死闘に大きく貢献したのは馬瓜エブリン(28)。

最終・カナダ戦での馬瓜エブリン(11日、ハンガリー・ショプロン)
最終・カナダ戦での馬瓜エブリン(11日、ハンガリー・ショプロン)

前回9日のハンガリー戦ではフリースローを決めたわずか1得点のみだったのが、今回第2クオーターに2本連続で3ポイントシュートを決めるなど爆発力が復活し、今大会のMVPに選ばれた山本麻衣(24)と最多タイの21得点をマーク。チームの3大会連続の五輪出場に大きく貢献した。

最終・カナダ戦での馬瓜エブリン(11日、ハンガリー・ショプロン)
最終・カナダ戦での馬瓜エブリン(11日、ハンガリー・ショプロン)

自他共に認めるチームのムードメーカーとして、得点を決めると“雄叫び”を上げたり、チームメートと体をぶつけ合って喜びを分かち合うなど選手らを鼓舞し続けたエブリン。

試合後に喜びを分かち合う馬瓜エブリン(左)と馬瓜ステファニー(右)(11日、ハンガリー・ショプロン)
試合後に喜びを分かち合う馬瓜エブリン(左)と馬瓜ステファニー(右)(11日、ハンガリー・ショプロン)

FIBA(国際バスケットボール連盟)の公式のX(旧ツイッター)には、妹のステファニー(25)とがっちり抱き合い、感動を分かち合う様子がアップされていた。

格上スペイン・カナダに勝ち、格下ハンガリーに負ける 日本「高さ」に課題は?

初戦で格上の強豪スペイン(世界ランキング4位)に快勝したものの、第2戦で格下のハンガリー(同19位)に惜敗していた日本。

試合後喜びを分かち合う髙田真希(左)と恩塚亨代表監督(右)(11日、ハンガリー・ショプロン)
試合後喜びを分かち合う髙田真希(左)と恩塚亨代表監督(右)(11日、ハンガリー・ショプロン)

恩塚亨代表監督が掲げたチームコンセプト「走り勝つシューター軍団」に沿い、「速さ、しつこさ、チームワーク」をポイントに代表メンバー12名を選出していた。

スペイン戦での山本麻衣(8日、ハンガリー・ショプロン)
スペイン戦での山本麻衣(8日、ハンガリー・ショプロン)

スペイン戦では、次々に選手を交代させ相手を翻弄するような恩塚亨監督の戦術が功を奏したり、林咲希の3ポイントシュート力が炸裂するなど、効果的な試合運びとなったが、ハンガリー戦ではゴール下を徹底的に突かれ、「高さ」がある相手方に多くリバウンドをもっていかれる形となってしまった。

ハンガリー戦での髙田真希(9日、ハンガリー・ショプロン)
ハンガリー戦での髙田真希(9日、ハンガリー・ショプロン)

また、最終のカナダ戦では、日本が得意とする3ポイントシュートを警戒される中、スピードある宮崎早織のドリブルで切り込んでの先制を皮切りに、3ポイントシュートに固執せずに得点を重ねる形も見られたが、他方で、やはり「高さ」の差によりリバウンドをとられる場面もたびたびみられ、エブリンや山本などが得点力で大きな貢献をするも、最後まで細かく逆転の応酬が続く神経戦を強いられた。

カナダ戦での宮崎早織(11日、ハンガリー・ショプロン)
カナダ戦での宮崎早織(11日、ハンガリー・ショプロン)

目標としていた予選“3連勝”は惜しくも逃したが、かえって「課題」が浮かび上がったことが、夏の五輪本番に向けて意味のある「2勝1敗」になったのかもしれない。

ともあれ、強豪国のスペイン・カナダ、開催国ハンガリーが出場する大混戦の「死のグループ」で勝ち残り、堂々、自力で五輪出場を決めたバスケ女子日本。

東京の「銀」から、パリ「金」へー

パリ五輪出場決定を喜ぶ代表選手団(11日、ハンガリー・ショプロン)
パリ五輪出場決定を喜ぶ代表選手団(11日、ハンガリー・ショプロン)

約5カ月後に、本番のパリ五輪がやってくる。

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フジテレビ
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