3月19日に兵庫県で開幕する「春の選抜高校野球大会」。長崎から2校が出場するこの大会で、九州地区代表の長崎日大が33年ぶりの白星を目指している。
対戦相手が決まり、楽しみな気持ちに
3年ぶり5回目のセンバツ出場を決めた「長崎日大」。
甲子園に向け出発する2日前の直前練習では、本番に向けてより一層熱が入っていた。選手たちの表情には、大舞台への期待と決意がにじんでいる。
梶山風岳主将は「対戦相手が決まったので、前よりも楽しみな気持ちになった。センバツ前みんなと練習できるのもあと2日なので、その時間を大切にしてやっていきたい」と語った。
逆転劇で勝ち取ったセンバツ出場権
長崎日大は、2025年秋の県大会で準々決勝から3試合連続で逆転勝ちを重ね、2年ぶり16回目の優勝を果たした。決勝戦では長崎西を破り、宮崎県で行われた九州大会でも粘り強い野球で勝ち抜き準優勝を収めた。
チームの軸となるのは、185cmの長身を誇るエースの古賀友樹投手だ。角度のあるストレートと縦に大きく割れるカーブを武器に、秋の県大会では9試合中5試合に登板。
九州大会の決勝では、その後の明治神宮大会で全国制覇を果たした福岡の九州国際大学付属を相手に、7回まで無失点と好投をみせた。
古賀投手は自身の投球について「まっすぐとカーブの緩急差とバッターの遠くインコースと外の使い分けを意識してやっている」と話す。
「日大はバッティングがいいので、バッティングにつながる守備でリズムを自分が作って、勝ちにつなげられれば」と、チームへの思いを語った。
頼れるエースについて後輩たちは「クールぶっているところもあるが、試合になるとかっこいい。すごくファニーで面白い」と、親しみやすい人柄を明かした。
柔道部との特別練習で体づくり
春夏通算で13回の甲子園出場を誇る県内有数の強豪である長崎日大。全国でも勝てるチームを作るため、2025年秋頃から柔道部との合同練習を取り入れた。
週4回、朝7時から約40分間、様々な方法で基礎から鍛え直した。柔道の寝技も取り入れ、体をひねる動きを強化することで体幹が強くなり、力強いピッチングや長打を打つ力を身に付けられた選手もいる。
梶山主将は「7~8kgぐらい体重が増えた」と、その効果を実感している。
柔道部は県高総体11連覇を誇り、オリンピックの金メダリストも輩出している名門だ。常勝軍団から勝負に対する意識も学んだ。
太田涼介選手(捕手)は「柔道部は練習の雰囲気がいい。自分たちで追い込むというのが自分たちにも刺さり、ウエイトやトレーニングのときに活きている」と語った。
チームワークが生む逆転劇
今シーズンのチームの特徴について、境良樹選手(内野手・2年)は「ほかのチームと比べてあまり上下関係がなく、仲が良い」と話す。
平山清一郎監督は「チームワークの良さがこのチームの特徴だと思う。チームの一体感を生んで、それが色んな試合での逆転劇につながっていると思う」と分析した。
野球部62人のうち遠方から通う38人が寮で生活している。この日の夕食のメインメニューは「鶏肉のあんかけ」。
食べるのも練習のうちで、選手たちは大盛りご飯をたいらげる。
鶴山虎士選手は「ご飯は1000g超えるぐらい。入学したときは体重68kgぐらいだったが、いまは80kgぐらい。その日の練習を反省、振り返りながら、テレビ見ながら、みんなで楽しく食べている」と話した。
食事のときも和気あいあいとした雰囲気を見せる。グラウンドを離れても仲良しのチームだ。
初戦は山梨学院「必死に食らいつく」
長崎日大の初戦は、3月22日、3年前の大会で優勝した山梨学院(関東・東京地区代表)との対戦だ。
長崎日大はセンバツで33年ぶりの白星を獲得しようとボルテージを上げている。
平山監督は「ひるむことなく、長崎日大らしい戦い方をやっていきたい。高校野球なので力が強いものが勝つわけではないので、粘り強く最後まで戦いたい」と意気込みを語った。
梶山主将は「必死に食らいついていくだけ。厳しい戦いになるけど、まずは先制点を取って、自分たちのペースで野球を進めていけたら」と、謙虚ながらも闘志を燃やしている。
長崎日大は3年ぶりの甲子園の舞台で勝利の桜を咲かせようとしている。選手たちの「甲子園で校歌歌うぞ!よし!」という声が、チーム一丸となった決意を物語っている。
(テレビ長崎)
