バスケットボール女子のパリ五輪最終予選(ハンガリー・ショプロン)は9日(日本時間10日未明)、グループAの日本(世界ランキング9位)とハンガリー(同19位)が対戦し、75-81で日本が苦しい大接戦の末惜敗した。
この記事の画像(19枚)三大会連続の五輪出場を目指す中、パリへの切符をつかめるかは11日のカナダ戦次第という状況に追い込まれた。
4カ国ともに1勝1敗 日本はカナダと最終戦へ 五輪出場権獲得するにはー
“死のグループ”とされるグループAは、日本、スペイン(世界ランキング4位)、カナダ(同5位)、ハンガリーの4カ国が1勝1敗で並んだ。残るは11日に行われる、日本ーカナダ戦と、スペインーハンガリー戦の2試合。
上位3カ国が五輪出場権を獲得できるため、日本は、カナダ戦に勝利すればパリへの切符をつかむことができる。
一方、負けた場合はもう一つの試合の結果次第で、ハンガリーが勝てば日本が3位となり五輪出場が決まり、スペインが勝てば日本は出場権を逃す。
“格下”開催国ハンガリーとの戦い 完全アウェー、体格差に終始苦しめられ・・・
日本が負けた第2戦。「高さ」にまさる開催国ハンガリーとの試合は、地元客の大きな歓声の中、日本には「アウェー」という不利も重なった。
第1クオーターは赤穂ひまわりが積極的にゴール下にボールを運んでのシュートから始まり、髙田真希の2本の3ポイントシュートなど積極的な攻撃と、高さのあるハンガリーの攻撃に対するアグレッシブなディフェンスで日本が優位に立つ展開に。ハンガリーの多くのファウルも誘い、22-13の9点リードで終了。
第2クオーターも、スペイン戦で6本の3ポイントシュートを決めた林咲希が連続で2本決めるなど、序盤は日本が優位に展開。しつこいディフェンスでハンガリーの攻撃を抑えるが、高さにまさるハンガリーがゴール下でのリバウンドをとっての得点を重ねるなど、日本のディフェンスのリズムを崩しながら詰め寄る。じりじりと点を重ね、日本が32-32の同点に追いつかれ前半を終了。
リバウンドなかなか取れず “流れ”が来ない苦しい展開に
後半、同点から始まった第3クオーター。日本ボールから始まり山本麻衣の3ポイントシュートでスタートするも、ハンガリーもすぐに3ポイントシュートを決める互角の序盤。高さにまさるハンガリーに対し、日本はリバウンドを全員でとりにいく戦術で対抗。しかしハンガリーが一度逆転し、再び日本が逆転、またハンガリーが逆転する苦しい時間が続く。48-53のハンガリー5点リードで第3クオーター終了。
日本が追いかける第4クオーター。ゴール下への赤穂の積極的なボール運びでのシュート成功でスタート。林の3本目の3ポイントシュートで再び同点に。赤穂が果敢なドライブで2点を得点し、日本が55-53に逆転。しかし再び逆転され、5点のリードを許す神経戦の展開に。
山本の3ポイントシュート、さらに2点を重ねて再び同点に追いつくも再びハンガリーが逆転し、残り約4分で6点差に。宮崎早織が3ポイント、髙田が2点を得点し日本が1点差に詰め寄る。宮崎がシュートを決めてファウルをとり、フリースローを決めまた同点に。しかしハンガリーが3ポイントを決め残り約1分30秒。その後引き離され、75-81で日本は負けた。
追い詰められた日本。恩塚亨監督がうたう「走り勝つシューター軍団」が再び勝利を手にすることができるのか。11日に運命が決まる。