1月4日（木）に開幕する第76回全日本バレーボール高等学校選手権大会（以下、春高バレー）。
今年の春高バレーも、次世代の日本代表を担うことが期待される逸材が勢揃い。新たなヒロインを探るべく、今大会女子の注目選手を、現役日本代表選手による独自分析で紹介する。
林琴奈が見たNEXT候補・北村萌恵
女子日本代表屈指のオールラウンダー・林琴奈（24）のNEXT候補は都市大塩尻（長野）３年生の北村萌恵（きたむらもえ）選手だ。
林琴奈といえば、身長173cmながら粘り強いレシーブでピンチを救い、素早い攻撃で得点を重ねるプレーが特徴。
高校時代は、強豪・金蘭会（大阪）のキャプテンとして、春高バレーで優勝を経験した。
そんな林のプレースタイルを思わせる高校生が、今大会注目の北村萌恵選手だ。
林琴奈が感心「めっちゃ上手い」
北村選手は身長168cm、林とは同じポジションのアウトサイドヒッターで、チームのキャプテンという共通点もある。
北村選手の持ち味は、安定したレシーブに、コースを打ち分ける高いテクニックのスパイク。
チームへの貢献度は、林琴奈を彷彿とさせる。北村選手のプレー映像を林に見てもらい、感想を聞いた。
「すごい。めっちゃ上手いですね。多分（今の）自分より全然速いと思います。高校生ってこんなに速く打てるんですね」
林が注目したのは、北村選手がスパイクを打つタイミングとスピードだ。
「私に似ているけど、スピードがある」
「なんか（スパイクの）スイングが速いですね。あと、そんなに助走距離はないけど、最後の2歩っていうのがすごく速いなって思いましたし、私に似ているけど、私よりもスピードもあるし良いと思います」
さらにそのスパイクの打ち分け方にも言及した。
「すごく打ち分けのコース幅も広いです。クロスもストレートもあの年齢で広く打っているのってすごいです。何かブレないですね、一定って感じで。すごい、こんな選手いたんですね」
まだまだ北村選手のプレーに驚きを隠せないコメントが続く。
「レシーブもすごく安定しているし、スパイクも身長の小ささをあんまり感じさせないというか。ジャンプ力もすごくあるので、私に似ているけど、私よりスピードもあるし…すごく良いと思います（笑）」
…と、終始賛辞のリアクションだった。林のこの映像を北村選手に見せると、本人は喜びを隠せない。
「プレーを見てくださって、すごく嬉しいです。身長があまり高くない分、今は結構速いスピードを意識して、叩くってことを練習していて、スピードは負けないです」
はじける笑顔を見せながら、現役日本代表選手からのメッセージに北村選手は強い自信を持ったようだ。
インハイ準優勝 ラスト春高への思い
都市大塩尻は去年夏のインターハイでは惜しくも準優勝。だからこそ、今大会の春高バレーにかける思いは並々ならぬものがある。
「どこのチームよりも日本一に対しての思いは、強く持っていて、やっぱり日本一っていう目標は譲れないですね。今までの集大成となる大会なので、とにかく自信を持って、思い切って強気で戦っていきます」
次世代の日本代表を担う逸材としてこの大会で輝くヒロインは誰か。そして都道府県予選から一度も負けることなく、全国3551校の頂点に立つのはどの高校か。
超満員の応援団からの歓声に包まれて繰り広げられる青春ドラマの開幕は1月4日（木）だ。
長野代表・都市大塩尻は2回戦で山梨代表・帝京第3と島根代表・安来の勝者と対戦する。
春の高校バレー
準決勝：1月7日（日）午後4時
決勝：8日（月・祝）午後1時50分
フジテレビ系にて放送
