天皇陛下は2023年12月15日、ブルネイのボルキア国王と4男のマティン王子をお住まいの御所に招き面会されました。17日開催の「日本ASEAN友好協力50周年特別首脳会議」のために来日したボルキア国王とは、これまで何度も会われている陛下。非常に打ち解けた雰囲気で通訳を介さず英語で和やかに懇談されました。

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陛下は、令和6年(2024)が日本とブルネイの外交関係樹立40周年に当たることに触れ、この間、両国が友好関係を発展させてきたということは大変喜ばしいと国王に述べられました。

陛下 ブルネイ訪問の思い出

陛下は、平成16(2004)年9月にブルネイを訪問し、ビラ皇太子の結婚式に参列されています。

滞在中、陛下が視察されたひとつが水上集落。首都のバンダルスリブガワンのブルネイ川に浮かぶ「カンポン・アイール」は、東南アジアで最も大きな水上集落で、ご訪問当時2万人が生活をしていました。

電気水道などが完備された集落の家を見て回り、クッキーを振る舞われた陛下。大変興味深かったと当時を振り返り、「良い思い出です」と伝えられました。

結婚を控えていたマティン王子を祝福された陛下。話題は、国王親子との共通点であるイギリスへの留学やスキーやポロなどのスポーツ、京都や北海道、長野などの日本各地の魅力にも及び、親交を深められました。

マティン王子の結婚の儀式が行われた2024年1月10日には、両陛下から結婚を祝う電報を送られています。

4年ぶりとなる宮中茶会

天皇皇后両陛下は2023年12月18日、日本とASEAN・東南アジア諸国連合の特別会議に出席した9カ国の首脳夫妻を皇居・宮殿に招き、茶会を催されました。皇居・宮殿での外国要人を招いた茶会は、令和元(2019)年8月のTICAD=アフリカ開発会議以来、約4年ぶりとなります。

陛下は各首脳夫妻に秋篠宮ご夫妻を紹介した後、英語でおことばを述べられました。

《陛下 おことば(和訳)》
「皆さまを宮殿にお迎えできたことをうれしく思います。今年は、ASEANと日本の友好と協力関係の50年の節目であり、記念すべきサミットが成功裏に終わったことをお祝いします。サミットが我々の間の友好で協力的な関係を進展させる機会になることを願います。皆さまのご健勝とASEAN諸国のすべての人々のご多幸をお祈りいたします」

2023年6月に訪問したインドネシアのジョコ大統領と再会された両陛下。皇后さまは両手を合わせ「テリマカシー」、インドネシア語で「ありがとう」と挨拶し、訪問の際は「素晴らしいおもてなしをいただきました」とお礼を述べられました。

両陛下は、飲み物を手に各国の首脳それぞれと会話を弾ませ、40分にわたり、和やかにご歓談。終了後、宮殿の玄関で1人1人と握手を交わして見送られました。
(「皇室ご一家」1月14日放送)