11月2日、東京・港区の赤坂御苑で天皇皇后両陛下主催の「秋の園遊会」が開催されました。
両陛下と皇族方7人がご出席。愛子さまは学業のため、佳子さまはペルー訪問中のため欠席されました。

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秋の園遊会が開催されるのは5年ぶり。令和となってからは初めてで、招かれた各界の功労者など約1000人が出席しました。

季節外れの強い日差しと暑さの中、両陛下は皇族方とともに、招待客と和やかに言葉を交わされました。

ユーミンとのご懇談 陛下のお好きな曲も

シンガーソングライターの“ユーミン”こと松任谷由実さんと懇談された両陛下。
皇后さまが「昨年も50周年のツアーをなさって」と話されると、今も各地を回っているという話題に。

その中で陛下は「翳(かげ)りゆく部屋」という曲名を挙げられました。
この曲は47年前、陛下が高校1年生の時にリリースされた曲です。

松任谷由実さんと懇談される両陛下
松任谷由実さんと懇談される両陛下

松任谷さんは懇談後に、次のように振り返っています。

松任谷由実さん
松任谷由実さん

松任谷由実さん:
(陛下が)最後の方に、私の曲を挙げてくださって。『翳りゆく部屋』がお好きだと言ってくださったのですごくうれしかったです。『卒業写真』ともおっしゃったので、とてもお好きでいてくださるのだなと思いました。

皇后さまも驚かれた、ひふみんとの猫トーク

続いて言葉を交わされたのは将棋の“ひふみん”こと加藤一二三さん。

陛下が「今もいろいろ指導なさって」と声を掛けられると、加藤さんは子供に将棋を教えたり、高校や大学で講演をしたりしていて、時々音楽や動物も話題にすると話しました。

加藤一二三さん夫妻と懇談される両陛下
加藤一二三さん夫妻と懇談される両陛下

皇后さま:
動物は何がお好きなんですか?

加藤一二三さん:
猫ですね。猫は自分の名前を覚えていますし、友達の名前も覚えていますし、飼い主の名前も覚えてるし、それから楽観的ですって。

猫について詳しく語る加藤さんに、皇后さまは「飼ってらっしゃるんですか、猫ちゃん」とご質問。

加藤さんの妻が「野良ちゃんが家に来ましたのを、ご飯をあげるようになって。一番多いときは19匹」と話すと、皇后さまは「そんなにたくさん」と驚いたご様子でした。

西川きよし夫妻からは、秋篠宮さまの子ども時代の話も

3年前に文化功労者に選ばれた漫才師の西川きよしさん。
「できれば、横山やすしさんと一緒に受章したかったんですけど」と相方をしのぶ西川さんに、陛下は「横山さん残念でした」とお悔やみを伝えられました。

また、陛下は「テレビを拝見していました」、皇后さまも「小さい頃からテレビで」と西川さんの漫才に親しんできたことを話されていました。

西川きよしさんと懇談される両陛下
西川きよしさんと懇談される両陛下

両陛下に続いて、皇族方とも懇談した西川さん。

妻のヘレンさんも交えて、秋篠宮さまが子ども時代に「吉本新喜劇」を見ていたと明かされたことについて話しました。

西川きよし夫妻
西川きよし夫妻

ヘレンさん:
秋篠宮さまは、学校から帰ってきたら「新喜劇」だということをおっしゃってくださって。それで、僕たちの若い頃の笑いと今の笑いとは少し違うようで、子どもたちと一緒に見ていても、笑いのツボが少し違いますねとおっしゃって。

すかさず、きよしさんが「よう覚えてるなぁ」とツッコミ。取材した記者らも笑いに包まれました。

思い出話に花が咲き…石井幹子さんとの懇談

東京タワーや姫路城のライトアップで知られる照明デザイナーの石井幹子さんとは、思い出話に花が咲きました。

石井幹子さんと懇談される両陛下
石井幹子さんと懇談される両陛下

5年前、日仏友好160周年でフランスを訪問された陛下。

記念イベントの一環で臨まれた式典では、陛下が点灯ボタンを押されると、エッフェル塔が日の丸の色に染まりました。このライトアップを手掛けたのも石井さんでした。

平成30(2018)年 フランス・パリ
平成30(2018)年 フランス・パリ

石井幹子さん:
パリでエッフェル塔のライトアップのときには、点灯ボタンを押していただきまして大変ありがとうございました。
陛下:
本当に素晴らしかったですね。あのエッフェル塔の。

また、陛下が「照明というのは本当に人の心を温かくするものですね」と話されると、石井さんも「そうでありたいと思っております」と笑顔で返しました。

両陛下と皇族方は多くの人と親しく交流し、和やかな時間を過ごされました。
(「皇室ご一家」11月12日放送)