「NOと言える日本人」時代を振り返って

史上初めて、同盟国アメリカとの首脳会談で「NO」をつきつけて、経済分野に関しては「決裂」という結果に終わらせた細川氏。

当時の日本ではこの会談の結果について、「日米の対等関係」として好意的に受け止める一方、日米関係の先行きへの不安も広がった。自ら投じた一石とその波紋について、細川氏はいま振り返ってどう思うのか。

細川元総理大臣:
ノーっていうことを言うのに、やっぱり、ある程度チャーミングに言うというとおかしいですけど、チャーミングに言うという言い方をしないとね。ノーっていうのを強い言い方で相手の人が反発するようなものの言い方をすると、それは誰でもやっぱり、いい気持ちはしませんよね。ですから、そこのところは上手に物を言っていくことが大事だと思うんです。
世界の真ん中で咲き誇るとかなんとかっておかしなことを言ってて、聞く人が聞いたら冗談言うなよっていうそんな感じのところが、ずっと続いているわけですよ。だから、それはやっぱりやめて、本当に言うべきことを言うし、フランクにやっぱり付き合うということがね。すごく大事なことだと思いますね。

トランプに「NO」言える?

最後に話題のあの人について聞いてみた。

記者:
トランプさんにノーと言えますか。

細川元総理大臣:
さあ全くわからない。確かにノーと言わなくちゃならない時、ノーと言うと思います。それも断固ノーと言います。あまりトランプさんとやりたいと思いませんけど(笑)どういう人か全く分からないんでね。トランプさんとは、みんなどこのリーダーでもやりにくいんじゃないかと思いますね。やりやすいって人もいるかもしれないけど場合によって。人によってはある意味で、トランプさんも癖を飲み込めてしまえば、許しやすいっていうところも、あるのかもしれませんね。

(調査報道統括チーム 阿部桃子)

阿部桃子
阿部桃子

フジテレビ報道局 記者。2017年慶應義塾大学法学部卒業後、フジテレビ入社。2019年から6年間、政治部官邸クラブ・平河クラブで安倍元首相や河野元規制改革相、茂木前幹事長などを担当。2025年から新設された「調査報道統括チーム」に所属。1994年福岡市生まれ。

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日本の将来を占う政治の動向。内政問題、外交問題などを幅広く、かつ分かりやすく伝えることをモットーとしております。
総理大臣、官房長官の動向をフォローする官邸クラブ。平河クラブは自民党、公明党を、野党クラブは、立憲民主党、国民民主党、日本維新の会など野党勢を取材。内閣府担当は、少子化問題から、宇宙、化学問題まで、多岐に渡る分野を、細かくフォローする。外務省クラブは、日々刻々と変化する、外交問題を取材、人事院も取材対象となっている。政界から財界、官界まで、政治部の取材分野は広いと言えます。