外国人観光客がコロナ渦前の水準を上回り、さらに右肩上がりで増えている。こうした訪日客を税収につなげるため、政府が決定したのが、日本を出国する際に支払う「出国税」の増税だ。新たな税収に、オーバーツーリズムに悩む観光都市が熱い視線を向けている。
増える訪日客 「出国税」引き上げへ
国土交通省は20日、日本を訪れる外国人の数について、はじめて4000万人を突破したと発表。ここ15年で5倍になった。

しかし、その一方で、問題となっているのが、外国人客の増加による観光公害、いわゆる「オーバーツーリズム」だ。
街の人に聞くと、「歩きたいように歩けないぐらい」「食事のところが混んでて結構、多言語が飛び交っていたので」「キャパオーバーしているかなと」などの声が…。この問題の解決の一手として政府が決定したのが国際観光旅客税、いわゆる出国税の増税である。

出国税はこれまで日本人・外国人を問わず出国1回につき1000円徴収され、観光のための予算のほか、皇居・三の丸尚蔵館の改修費用にも使われてきた。
今年7月から一律3000円に引き上げ、オーバーツーリズム対策などに充てることになる。
日本人については、パスポート手数料を値下げして負担を軽減するという。
半数の自治体「オーバーツーリズム起きている」
フジテレビでは、全国の観光地をかかえる自治体からアンケートをとり、出国税が増税されたらどんなことに使いたいのか意見を聞いた。世界最大級の旅行情報サイト「トリップアドバイザー」で、日本の人気上位100に入る観光地を持つ自治体を調査対象とした。

調査には、47の市区町が応じ、まず観光にまつわる問題について聞くと、うち44自治体が「困りごとがある」と回答した。また、オーバーツーリズム問題が実際に起きているとの答えも半数にのぼった。

最も多くの自治体が課題として挙げたのは、「観光施設へつながる道路や電車の渋滞・混雑」で、「働き手不足」、「移動手段の不足」、「ポイ捨てなどのゴミ問題」が続いた。

具体的にはこんな声が…。
「信号無視や車道横断などの交通マナー問題」
「スーツケースによる公共交通機関内の混雑」
「キックボードと住民の接触事故」
そして出国税による収入が自治体に配分された場合、どんなことに使いたいかを聞くと、「新たなお土産の開発」「外国人観光客に向けたマナー向上の啓発」「観光協会の体制強化」「地方都市が自由に使える予算の分配」などの声があった。
