全日本ノービスを大会歴代最高得点で優勝した佐久間陸は、2回目の全日本ジュニアに。
ショートは3回転ループの転倒に悔しさをにじませるも、フリーは全てのジャンプを着氷させ、ノービス王者の貫禄漂う演技を披露。総合で15位に食い込み、勢いをつけて来季からジュニアへあがる。
「できることを増やして見ている人が楽しめるような演技をしたい」「オリンピックに出られる選手になりたい」と将来を見据える中学1年生が、来季はどんな成長を見せてくれるのか、期待したい。
全日本ノービスで会心の演技を披露した日髙晴久は、ショートの演技前にMFアカデミーの先輩・中田とグータッチをし、気合を入れて臨んだ。
『火の鳥』の印象が強い日髙のショートだが、今年は新プログラム『ジョジョと奇妙な冒険』を今大会のために用意。
ノリノリな音楽に乗せて軽快に踊り、会場を沸かせた。「上手な人がリンクにいっぱいいるので見習って成長したい」と来季からジュニアへ参戦する。
滑走順抽選会で最終滑走を引いたのが木村碧一。
緊張の中、人生で初めてのショートプログラムを披露。「過去一お気に入り」の衣装で新プログラム『centuries』をノーミスで滑り切るとキスクラではガッツポーズ。
ジャッジスコアを確認すると「人生で初めて」とスピンオール4に大喜び。初めての全日本ジュニアでフリー進出と大健闘。フリーでもほとんどミスのない演技を披露し、総合18位だった。
「ジャンプを強化したい」と4回転トーループの習得も見据える木村のジュニアでの活躍も期待したい。
今年のサマーカップ以来、2回目のショートプログラム披露となったデイリースカイラー海聖。
冒頭の3回転ルッツからのコンビネーションジャンプに回転不足がとられるも、自己ベストを約7点更新する演技を披露。初めての大舞台でおじいちゃんのお気に入りの曲、『NewYork NewYork』を笑顔で演じきった。
来季はショート、フリーともに今季のプログラムを継続予定。3回転ルッツ3回転トーループのコンビネーションジャンプの試合での投入も目指し、「僕の演技を見たら楽しめるような選手になりたい」と来季からジュニアへ。どんな姿が見られるのか楽しみだ。
4回転ジャンプやトリプルアクセルなど高難度ジャンプが飛び交うレベルの高い激闘が繰り広げられた今年の全日本ジュニア選手権男子の戦い。
氷の上では火花を散らし、氷を降りると仲間をたたえ、応援しあう仲の良い姿が印象的だった。
今後も切磋琢磨しながら日本を背負って戦う選手に成長していく姿を期待したい。
【ジュニア男子】
1位 中田 璃士(TOKIOインカラミ)255.25点
2位 西野 太翔(星槎国際横浜)235.64点
3位 蛯原 大弥(駒場学園高校)215.90点
4位 周藤 集(明治大学)206.62点
5位 高橋 星名(木下アカデミー)204.45点
6位 森 遼人(MFアカデミー)192.34点
7位 小河原 泉颯(岡山理大附属高校)190.98点
8位 岡崎 隼士(蒼明学院中等部)187.83点
9位 植村 駿(就実学園)185.03点
10位 武田 結仁(星槎国際高等学校札幌)184.88点
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