きょう3月3日の夜、日本全国で月が地球の影に入る皆既月食が観察できる。ひな祭りの夜という絶好のタイミングで起こる今回の皆既月食は、比較的早い時間帯に進行する。空が晴れているなら肉眼で観察可能であり、子どもから大人まで楽しめる天体ショーとなりそうだ。
国立天文台によると、今回の皆既月食は日本全国で全行程を見ることができるという。
何時から何時まで見える?
月食が進む時刻は以下の通り
部分食の始まり:午後6時49分48秒
皆既食の始まり:午後8時04分
食の最大 :午後8時33分42秒
皆既食の終わり:午後9時03分24秒
部分食の終わり:午後10時17分36秒

この時刻は日本全国共通だ。理由は、月の表面で起こることを遠く離れた地球から見ているため差がでないのだ。地域差が出るのは月の出時刻と、月の高度のみだ。
例えば東京では午後5時28分に月が昇り、午後8時04分の皆既食の開始時には約30度の高さに達する。

皆既中の月は普段の黄色ではなく「赤銅色」と呼ばれる赤黒い色に染まる。これは太陽光が地球の大気を通過する際に、波長の長い赤い光は地球の大気で散乱されにくく、赤い光だけは大気を通過できて月に届くため。朝日や夕日が赤く見えるのと同じ原理だ。
皆既月食はなぜ起きる?
月は太陽の光を反射して光っているが、月食は、太陽と月の間に地球が入り、地球の影の中に月が入ることで起こる。

影には二種類あり、薄い「半影」と、光がほぼ当たらない濃い「本影」がある。今回の皆既月食は、月全体が本影に覆われることで満月が暗く赤く見えるタイプだ。

月の一部だけが地球の影に入る場合は「部分月食」になるが、今回は完全に地球の影にすっぽり入り込む“皆既月食”となる。
どこで見える?
今回の皆既月食は日本全国で観察可能。北海道から沖縄まで、月の出のタイミングによって開始時点の見やすさに若干の違いがあるが、皆既食の時間帯には十分な高度に達し、広い範囲で観察できる。天候さえ良ければ、特別な道具は不要で、肉眼でも十分楽しめる。

観察の際は東の空が開けた場所を選ぶと、欠け始めの時間帯から見やすい。
次に皆既月食が見られるのは?
日本全国で観察できる皆既月食は2025年9月8日以来だ。
そして、次に全国で皆既月食が見られるのは2029年1月1日で、ちょうど新年が明けた直後から月食が始まるという珍しいタイミングとなる。
また2026年はこの3月3日の皆既月食が日本で唯一見られる月食で、8月に起こる部分月食は日本では観測できない。
ひな祭りの夜を彩る特別な天体イベント。この機会に空を見上げ、ゆっくりと満月が姿を変えていく神秘的な光景を楽しんでみてはいかがだろうか。
