次世代の選手たちが競う全日本ジュニアフィギュアスケート選手権が、11月22日から開催される。

ジュニア選手のナンバーワンを決める今大会は、毎年ハイレベルな戦いが繰り広げられている。

去年、ジュニアエースの島田麻央と中田璃士が優勝を果たすと、シニアが集う全日本選手権でも2人そろって2位表彰台に上がるなど快挙を達成した。

今年は未来を担う選手たちがしのぎを削る今大会で、どんなドラマが誕生するのか。

シングルで出場する今大会注目の6名の女子選手を紹介する。

島田麻央と背中を追いかけるライバル

女子は29名がエントリーし、最大6名が12月の全日本選手権へ推薦される見込みだ。

今季は、島田麻央・岡万佑子・岡田芽依・金沢純禾の4名がJGPファイナルに進出。絶対女王の島田を追いかけ、急成長を遂げる女子たちの熾烈な戦いが予想される。

毎年歴史を刻み続けてきた島田は、ラストの全日本ジュニアだ。

ジュニアカテゴリーの4年間、無敗記録を依然更新し続ける17歳は、ここまで33連勝中と異次元の強さを誇っている。

ジュニアの合宿に参加した島田麻央
ジュニアの合宿に参加した島田麻央
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それに加えて、初戦となった8月サマーカップでは圧巻の演技を披露した。

今季から代名詞の4回転トーループとトリプルアクセルの順番を変更。その作戦が功を奏し、7つのジャンプを全て決めノーミスの演技。

獲得した151.47点は、非公認ながらフリーのみで今季世界最高得点に該当するビッグスコアとなった。その後のJGPでは、ケガの影響でジャンプの構成を落とすも、圧倒的な強さで4年連続のファイナル進出を決めた。

フリー『Miracle』でさらなるレベルアップを目指す
フリー『Miracle』でさらなるレベルアップを目指す

さらに注目なのが、フリーの新プログラム『Miracle』。 初の試みとして、坂本花織などとタッグを組んできたマリー=フランス・デュブレイユ氏に振り付けを依頼。

「逆にいろいろなチャレンジができる年になると思うので、それはプラスなんじゃないかなと思います」

オリンピックシーズンの今季、10月生まれの島田はミラノ・コルティナ五輪に出場することができない。しかし、その状況を前向きにとらえているという。

2024年の全日本ジュニアで表彰台にのぼった和田薫子、島田麻央、櫛田育良(左から)
2024年の全日本ジュニアで表彰台にのぼった和田薫子、島田麻央、櫛田育良(左から)

「想像もしていないミラクルが起きればいいなと思っています」

史上初の全日本ジュニア5連覇達成へ、ミラクルを起こす運命の瞬間を見届けたい。