12月19日(金)から行われる全日本フィギュアスケート選手権。今年は4年に一度のオリンピックの最終選考会を兼ねている。
男子最年長で3度目のオリンピック選考会に挑むのが、全日本フィギュアに13年連続13回目の出場となる友野一希(27)だ。
オリンピックレースに大きく影響するGPファイナル進出を惜しくも逃してしまい、一時立ち直れないくらい悔しかったと語る友野。
しかし、彼を再び突き動かしたのは長年そばで支えた平池大人コーチだった。
あと一歩が届かなかったファイナル
今年8月、シーズンが本格化する前に友野のもとへ訪れた。
まるで全日本フィギュア直前のようなギラギラした眼で練習に励む姿が印象的だった。
毎年、シーズンの後半に調子を上げていく友野だが、今年は例年よりも早く動き出し、GPファイナルに照準を合わせ、スケートを磨いていた。
オリンピック選考に大きく影響する今年のGPシリーズで、友野に与えられたのは2戦。スケートカナダ(第3戦)とスケートアメリカ(第5戦)だ。
スケートカナダではショートで4回転ジャンプを決めてみせ、92.07点で世界王者イリア・マリニンに次ぐ2位と好発進を切った。しかしフリーで失速。ジャンプにミスが出て、順位を落とし、表彰台とはならなかった。
続く、スケートアメリカ。
優勝こそがGPファイナルに繋がる絶対条件。そんなプレッシャーの中、ショートで今季の自己ベストとなる95.77点をマークする。首位に立ちGPシリーズ初優勝、そしてファイナルへ王手をかけた。
