食卓を彩り、私たちの健康を支える四季折々の野菜と果物。せっかくなら、おいしく上手に食べたいもの。野菜と果物を知り尽くした“野菜ソムリエ上級プロ”で“果物ソムリエ”の堀基子さんが、おいしさと栄養を余すところなく引き出す方法をお伝えします。
文・写真=堀基子
実は“皮”じゃなかった
今夜のメニューはカレー?シチュー?それとも煮物?まずは、にんじんの皮をむきますか?さて、ちょっとお待ちください。そもそもにんじんの皮って、むく必要があるのでしょうか?今回は野菜の皮問題を追求してみたいと思います。
にんじんの皮だと思われている表面は、実は皮ではなく内鞘(ないしょう)細胞と呼ばれる部分。直売所などで収穫直後のにんじんに出会った際、よく見ると表面に薄い半透明なオブラートのような膜が残っていることがありますが、これこそが皮のようなもの。出荷の際、泥を落とすために水洗いすると、この膜はほとんどはがれてしまうのです。
にんじんは表面に近い部分にベータカロテンが豊富に含まれていますので、食感や仕上がりの見た目が気にならないのであれば、ぜひ皮をむかずに使ってみましょう。
ちなみに、クリスマスやお正月に星や梅に型抜きしたにんじんの残りは、皮つきのまま粗みじん切りにして冷凍しておくと、炒飯やスープの具などにサッと使えて便利です。
汚れが気になるなら「50℃洗い」を
皮つき野菜に残る土や汚れが気になる方には、50℃洗いをお勧めします。もともと学校給食の現場で生まれた衛生的な下ごしらえのテクニックで、ヘタや根元に残った農薬や土もきれいに落とせます。
