寒い冬に欠かせないセーター。

特にウールやカシミヤなどの天然素材は保温性に優れ、出番の多いアイテムではないか。

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夏物と違ってそれほど汗をかくわけでもないが、着続けると臭いが気になるニット類。

いざ自宅で洗濯したら縮んでしまった、という悲しい経験をしたことがある人も多いはず。

そこで、セーターの正しいお手入れ法と、縮んでしまった時の復活ワザ、さらに、自宅で洗濯する場合の注意点を洗濯家の中村祐一さんに聞いた。

まずは素材の特性を知る!

「セーターを着たら毎回洗濯するという人がいますが、それは洗い過ぎです。シーズン中に1回、最後にもう1回洗う程度で十分です。

ニットは編み物なので、水で洗うと編み目が詰まった状態になり縮むことがあります。特に素材がウールやカシミヤのものを自宅で洗う場合は注意が必要です」

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ニットの風合いや形を維持するためには、素材の特性を知ることが重要だと中村さんは話す。

「セーターに使われているウールやカシミヤなどの繊維は、人間の髪の毛と同じように繊維の表面にキューティクルがあります。これが水分を含んだ状態になると開きます。その状態で強く揉まれると、繊維同士が絡まりフェルト化といってギュッと縮んだ状態になってしまいます。

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こうなったセーターはもう元には戻せません。フェルト化を起こしたニットは素材が変質しているので、縦横に引っ張って多少サイズを戻せたとしてもウールの機能は失っているし、風合いも戻りません」

しかしフェルト化ではなく、網目が詰まって縮んでいる状態であれば“仕上げ”をすれば戻すことができるという。