ところが中村さんは「残念ながら意味はないのです」とバッサリ。
「たしかに水分補給は大事なのですが、飲んでも温まるのはお腹だけで筋肉との直接的な因果関係はありません。体を温めて柔軟効果を高めたいなら、お風呂に入るのが一番手っ取り早いです」。
ちなみに、「お酢を飲むことで体が柔らかくなる」もよく聞くが、こちらも因果関係はあまりないそうだ。
疑問2:しっかり時間を作らないとダメ?
「このストレッチを何秒×何セットで行うと効果的です」などと、ハウツー本でみかける。わざわざスペースを空けて、ストレッチを行う時間をしっかり作った方がいいのだろうか。
実際はそんなことは不要。「必要なタイミングで、必要な箇所だけ伸ばせばOK」だ。
「絶対にしなくてはいけないというストレッチはありません。例えば首が気になれば首筋を左右に伸ばせばいいですし、“昨日よりも凝っているな”というところがあればそこをちょっと伸ばす。
ストレッチは万能ではありません。“自分の体の違和感を定期観察”するという目的で行えばそれで十分です」。
そこで、作業中やデスクワーク中にもできる、お手軽ストレッチを3つ教えてもらった。
・前屈みになった体を反対側に倒し、胸を張るようにして反らす
・肩甲骨を寄せるようにして、肩を前後にぐるぐる回す
・頭を抱えながら、首を左右にゆっくり倒す
これらを行うタイミングを意識するだけでもいいとのこと。これなら日常生活の中で積極的に取り入れられそうだ。
疑問3:痛ければ痛いほどいい?
筋肉を伸ばす際に、つい伸ばし過ぎることがあるかもしれない。
そうなると思わず「イタタタタ…」と痛みに負けそうになる。筋肉を痛めつけて逆効果になるのでは?と思ってしまうが実際はどうだろうか。
しかし、そこはご安心を。中村さんによると、ストレッチは「痛気持ちいいところで止めるのがベストだが、痛ければ痛いほど効果がある」のだそう。
