気軽に日々の健康づくりに取り入れることができるストレッチ。

何気なくやっている人も多いと思うが、その「時間帯」が気になったことはないだろうか。

「朝と夜ではどっちがいいの?」といった話をよく聞くが、結論を言うとどちらもOK。ただ“朝向き”“夜向き”のストレッチがあり、それぞれで違った効果が期待できるという。

では具体的には何をすればいい?それぞれにはどんな特徴があるの?ストレッチに関する研究を精力的に行う西九州大学リハビリテーション学部准教授で理学療法士の中村雅俊さんに教えてもらった。

ストレッチは体を柔らかくする

そもそもストレッチとは、“筋肉を伸ばす動作”

「これさえできていれば、全部ストレッチに当てはまります」と中村さんは言う。

ストレッチは筋肉を伸ばす動作(画像はイメージ)
ストレッチは筋肉を伸ばす動作(画像はイメージ)
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主に反動をつけながら伸ばす「動的ストレッチ」と、じんわりゆっくり伸ばす「静的ストレッチ」がある。体の柔軟性を高め動きやすくするのは共通するが、ストレッチの目的別に使い分けられることが多い。

動的ストレッチ:体を動かすための準備、体を目覚めさせたいとき
静的ストレッチ:体を休ませるための準備、リラックスしたいとき

一般的な生活リズムを考えると「朝は動的ストレッチ、夜は静的ストレッチ」がおすすめなのだ。

そんな「動的ストレッチ」「静的ストレッチ」には、それぞれどんな効果が期待できるのか。

朝のストレッチは起き抜けでも問題なし

動的ストレッチは「体の血流の巡りを良くする効果」が期待でき、体の目覚めを手助けする。

ラジオ体操の動きも動的ストレッチ(画像はイメージ)
ラジオ体操の動きも動的ストレッチ(画像はイメージ)

「1、2、3、4」と動きをつけながら筋肉を伸ばすのが特徴で、分かりやすいのがラジオ体操。子供の頃に夏休みに毎朝やっていた人もいると思うが、実はあれもストレッチの一種。

しかし、「朝にするなら必ず動的ストレッチ」というわけではない。

これから活動を始めるということを考えると理想は動的ストレッチなのだが、頭も目もなかなか覚めない状態であれば静的ストレッチでも悪くないという。