食の雑誌「dancyu」の元編集長・植野広生さんが求め続ける、ずっと食べ続けたい“日本一ふつうで美味しい”レシピ。

放送400回記念の今回は、玉袋筋太郎さんをスペシャルゲストに迎え、BS-TBSの『町中華で飲ろうぜ』とコラボ。食いしん坊な62歳と呑兵衛な57歳の2人が、続々と出てくる絶品町中華に、大興奮。

そして下町の総菜店で総菜をつまみに飲みまくり。ほろ酔いの2人は、玉袋さんと一緒に厨房へ行き、大胆かつ豪快、玉袋さん自慢のおつまみレシピ「無限かつお」を伝授してもらう。

玉袋さんおすすめ!亀戸・北京飯店

2人がやってきたのは東京江東区・亀戸。まずは、玉袋さんが番組でも訪れたことがあり、亀戸駅から徒歩3分の場所にある、町中華「北京飯店」へ。

1977年に開店したこの店は、銀座や六本木など数々の中華の名店で修業した河野文夫さんと妻の敏子さん、夫婦2人で切り盛りしている。

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チャーハンやギョーザと言った定番料理に加え、フカヒレがたっぷり入ったスープや豚の腎臓を使ったレバニラ炒めなど、本格的な料理も味わえる町中華だ。

敏子さんおすすめの一品は、「パイペンルー」、そして「トンポーロー」。「トンポーロー」は、中華スープで1時間煮た豚バラ肉をさらに3時間蒸し器にかけて柔らかくし、醤油と砂糖で甘辛く味付けしている。手間暇かかる店の看板メニューだ。

店内で味わえる東向島の手作り総菜店

「北京飯店」を後にした2人が向かったのは、スカイツリーのお膝元、墨田区東向島。

2軒目に訪れたのは曳舟駅から徒歩2分の場所にある「手作りのおかず なかむら」。今年で創業104年目と都内でも屈指の歴史を誇る総菜店だ。

その暖簾を守るのは3代目の中村拓さんと妻の美穂さん夫婦。毎朝7時から一品一品手作りで作り上げる総菜は、日替わりで約15種類が店頭に並ぶ。どれも家庭的で優しい味わいなのが特徴だ。

植野さんと玉袋さんが選んだ総菜4点
植野さんと玉袋さんが選んだ総菜4点

さらに、店内で総菜を選んで、店の奥のイートインスペースで食べることもできる、まさに「大人の駄菓子屋」。そしてこの店の厨房で、玉袋さん自慢のおつまみレシピ「無限かつお」も紹介してもらった。 

1串110円の“下町価格”京島・もつ焼

「手作りのおかず なかむら」を後にした2人。3軒目は中村さんオススメの店へ行くことに。

10分ほど歩いてやってきたのは墨田区京島の「もつ焼 きくのや」。1967年に開店したこの店は、14時の開店と同時に常連たちでいっぱいになるほど人気。

母親から店を受け継いだ姉妹が2代目として切り盛りしている「きくのや」。

人気のワケは、炭火で香ばしく焼き上げたもつ焼きが、全品1串110円と“下町価格”なこと。噛むたびに旨みが溢れ出るシロに、心地よい歯応えのタンにカシラは、お酒が進んでいく。

締めとなる3軒目では、玉袋さんが歩んできた「芸人人生」をじっくり聞いた。

スナックに恩返ししなくちゃいけない

「なぜ、お笑いを目指したんですか?」と尋ねる植野さんに、玉袋さんはこう答える。

「クラスで目立っているタイプで、『ドリフターズ』とかずっと見ていて。中学の頃にうちの師匠がニッポン放送で『ビートたけしのオールナイトニッポン』を始めて、それを一発目に聞いたんです。そこからですね、急にお笑いに好みのシフトが“ガーッン”と変わったのは」

「うちの師匠がラジオで喋った焼き肉店があって。その店名をメモっておいて探し当てて、その焼肉店の前で待っていたんです。顔を覚えてもらって、高校卒業する頃に就職が決まっていたんですけど、師匠に“お前どうするんだ”って聞かれて。就職したところを3カ月で辞めて、弟子入りしました」と経緯を話した。

その後、玉袋さんは「浅草キッド」を結成し、漫才やバラエティで活躍する。そして現在は、それぞれの活躍の場を求め、玉袋さんは『町中華で飲ろうぜ』に出演するように。

さらに、2014年には全日本スナック連盟を立ち上げて会長に就任。自分のスナックを開店するなど、活動の幅を広げている。

玉袋さんは「両親がスナックをやっていて、中学生のときには“水商売って嫌だなぁ”と思って、両親とあまり口を聞かなかった時があった。その後、親父が亡くなって、スナックに飲みに行くようになったら、たまたまうちの親父の店に来ていたお客さんが店をやっていて、親父の店をすごく褒めてくれた。そこで急に“ドーッン”と来ちゃって。“あれは俺を食わせるためだった”と思ったら、号泣しちゃいまして。“だったらスナックに恩返ししなくちゃいけない”という気持ちでやってるんです」と思いを語った。

人生の酸いも甘いも知る年頃。2人に、それぞれの番組のこれからの「夢」について聞くと、植野さんは「日常にある美味しいところ。全国にあちこちあるので、いろいろなところに行って、いろいろな“普通に美味しい”をちゃんと教わって紹介したい」と話すと、玉袋さんも「全くその通り、中華ってないところはない。北は北千住から南は南千住まで」と冗談を交えつつも、共感した。

玉袋さん自慢のおつまみレシピ「無限かつお」。 

植野さんは一口食べて「これはいいわ。カツオはもちろんいいんだけど、タレがもう!」と感嘆していた、玉袋さん直伝「無限かつお」のレシピを紹介する。