食の雑誌「dancyu」の元編集長・植野広生さんが求め続ける、ずっと食べ続けたい“日本一ふつうで美味しい”レシピ。
今回植野さんが紹介するのは「揚げ芋のり塩パンチ」。東京・牛込神楽坂にあるビストロ「BOLT」を訪れ、一晩寝かせたじゃがいもを揚げ、青のりとばらのり、ガーリックの香りで仕上げる一度食べたら止まらない看板メニューを紹介。
日本とフランスで技を磨いたシェフ・仲田さんのこれまでの歩みとともに、家庭でも楽しめるコツを厨房でじっくり教わる。
牛込神楽坂にある居酒屋風ビストロ
植野さんがやってきたのは都営大江戸線で新宿から10分ほどの牛込神楽坂駅。都営大江戸線、牛込神楽坂駅から徒歩2分、ビストロ「BOLT」。
実は2021年に、植野さんとスーパーを一緒に巡ったのが店主・仲田高広さん。スーパーで目利きした食材で、簡単にできる絶品料理を作ってくれた。

「BOLT」の店内はカウンター9席のみ。雰囲気はカジュアルで、味は本格派。店主・仲田さんは、日本とフランスで腕を磨いてきた。

ハチノスをビールとワインでじっくり煮込んだ「ハチノスの黒ビール煮」や、鳥取の銘柄鶏・大山鶏をカラッと香ばしく揚げた「大山鶏手羽揚げ」など、酒と一緒に楽しみたくなる料理がたくさん。

しかも酒の種類もワインにビール、焼酎、サワーと豊富。居酒屋スタイルでフレンチが楽しめる、そんな嬉しい一軒だ。
和食の技法でフレンチをアップデート
植野さんから料理の世界を目指した経緯を聞かれた仲田さんは、「祖母が料理が上手で、保育園に通っているような時から、田舎に行っては料理を教えてもらっていました。(料理が)好きで勝手にキッチンに入って、一緒にうどんを作ったり煮物作ったり」と振り返る。
さらに「お世辞でも“美味しい”って言ってもらえるじゃないですか?それが快感で辞められなくなって料理をやっています」と料理人となった原点を明かした。

高校卒業後、調理師学校を経て、単身フランスへ渡った仲田さん。本場のレストランで1年間、武者修業に励んだ。
その後、日本のフレンチレストランで8年働いた後オーストラリアに行き、32歳のときに帰国。独立に向けて動きだした仲田さんが選んだ職場は、フレンチレストランと大衆酒場だった。
その理由を「違う料理を経験することによって、フレンチの短所を補えると思いました。魚は日本料理の方が圧倒的に強い。マツタケだったらフレンチのアプローチよりも、和食のアプローチの方が圧倒的に美味しくなる。無理やりフレンチに落とし込むのではなくて、和食の技法を使うことによってさらに自分の料理がアップデートする」と語った。
そして2017年、神楽坂の中心から少し離れた牛込神楽坂に、念願の店「BOLT」を開店。確かな技で食いしん坊の心と胃袋を鷲掴みにしている。

本日のお目当ては、BOLTの「揚げ芋のり塩パンチ」。
一口食べた植野さんは「いろいろな香りがじゃがいもの旨味の周りをふわふわと漂っている」と絶賛。
BOLT「揚げ芋のり塩パンチ」レシピを紹介する。
