日経平均株価が一時900円を超えて大きく値下がりしました。
アメリカ市場で、高性能なAIがこれまでのサービスの需要を奪うとの警戒感から、株価が大幅に下落した流れを引き継いだもので、今週に入り、日経平均株価が急ピッチで上昇していたことによる過熱感を意識した利益確定の売りも相場を押し下げました。
ここからは智田裕一解説副委員長に聞いていきます。
2025年10月高市首相と面会していたアンソロピックのダリオ・アモデイCEOは、日本政府やスタートアップ企業への協力を表明していました。
――「アンソロピック・ショック」とはどういうことなのでしょうか?
アンソロピックという会社はアメリカのAI関連企業ですが、チャットGPTの「オープンAI」から独立したエンジニアが作った企業です。
最近、新たなAIを公開して注目を集めたのですが、AIで法務や財務、マーケティングなど幅広い業務の自動化に対応できるというもので、これまでの様々なソフトウェアのビジネスチャンスが奪われるんじゃないかという警戒感が広がったということがあります。
そうした背景があった中で、さらにアメリカのAI関連企業から、人を増やさずに貨物の取引量を急速に拡大させるなどの画期的なサービスが相次いで発表され、AIが物流や金融など幅広い領域で「これまでのサービスに取って代わられるんじゃないかな」という心配が広がり、アメリカ市場で株安になり、その影響が日本にも波及した。
――AI企業はこれまで株価を押し上げてきたと思いますが、今回は下落にいったということでしょうか?
そうなんです。
これまでAIは生産性の向上にすごく貢献するということで、ビジネスの効率を上げて株価が押し上げられてきましたが、このアンソロピックやAIの進化がとても大きく、ソフトウェアに始まり多くの業界でサービスの業務が取って代わられるんじゃないか、企業の収益の機会が奪われるんじゃないかという警戒感が逆に広がり、マイナスの側面にいま、関心が集まってきています。
――これからAIが進化するたびに株価も乱高下するような時代になってくるということでしょうか?
これまでAIが株価を大きくけん引してきた分、今度はマイナス面に視線が集まると株価を押し下げるということになるので、進化のスピードが大きいだけに株価をどっちの方向にも動かす材料になるかなと思います。