上皇ご夫妻は、8月22日から29日までの8日間、長野県軽井沢町で静養されました。
22日、軽井沢駅に到着したご夫妻は手をつなぎ、駅長らとあいさつを交わし、駅前に集まった約500人の人たちに手を振って応え車に乗り込まれました。
この記事の画像(8枚)駅前でご夫妻の到着を見守った地元の女性は「お元気で軽井沢町に来て下さって、町民としてはとてもうれしく感じました」と話していました。
「大日向開拓地」で手をつなぎご散策
翌23日、上皇ご夫妻は大日向(おおひなた)開拓地のキャベツ畑で散策を楽しまれました。
ここは戦後、旧満州から引き揚げてきた人たちが苦労を重ね開拓した場所で、お二人は皇太子時代から何度も訪問されています。
辺り一面に広がるキャベツ畑をご覧になったご夫妻。ここでも手をつなぎ、上皇さまは「大丈夫?」と声をかけながら美智子さまの足元を気遣われていました。
上皇さまが「ずいぶんキャベツがよく育っているね」と話すと、美智子さまは「(葉が)まだ巻いてないのね。まだ巻きはじめ」と応じ、キャベツの育成状況について言葉を交わされていました。
農作業中にご夫妻を見かけたという女性は、「畑の中から『こんにちは、お待ちしておりました』というふうにお声がけさせていただきました。お二人で手を振っていただいて、周りに私たちだけだったので、二人に手を振っていただいてとてもうれしかったです。また来年、お会いできたらいいなと、今、思っています」と話していました。
ご夫妻が出会われた思い出のテニスコートへ
27日には、軽井沢会のテニスコートを訪問されました。
ここは昭和32年、お二人の出会いの場となった思い出のコートです。
これまでも、軽井沢での静養中に何度も足を運ばれています。
ご夫妻はプレーを楽しそうに眺め、コートを訪れた人々と触れあうなど、30分ほど滞在されました。
軽井沢会テニス部の有村博之副委員長はご夫妻の様子についてこう振り返りました。
「手をおつなぎになって、わりとゆっくり今回いろんな方とお話しされながら、楽しんでいただけたのではないかと思います。94歳になられる方のプレーを『お元気ですね』というふうにご覧になっておっしゃっていました。今年もお越しいただいて、会員の皆さまも大変よろこんでいましたし、大変うれしく思っています」
上皇ご夫妻は、今年も思い出の地・軽井沢でたくさんの人たちから、温かく迎えられていました。
(「皇室ご一家」9月1日放送)