2月8日に投開票が行われた第51回衆議院議員選挙は、自民党の歴史的大勝となった。
高市総理が掲げた「強い経済」への期待感が高まる中、宮城県内の経済にはどのような影響があるのか。
専門家は「恩恵の偏りを是正していく政策が必要」と指摘する。
歴史的大勝は「全体的にはポジティブな受け止め」

自民党が単独で総定数の3分の2を超える316議席を獲得し、歴史的大勝を収めた今回の衆院選。
宮城県内でも、小選挙区制の導入後初めて5選挙区全てで自民党が議席を独占するなど、高市旋風が巻き起こった。
地域経済に詳しい専門家は、高市政権が「重点投資対象」としてAI・半導体分野を選定したことから、宮城県が進める半導体事業の誘致にとっても「強力な援軍」になる可能性があると指摘。
また、市場への影響は…
七十七銀行リサーチ&コンサルティング 田口庸友首席エコノミスト:
投資が経済にプラスになるという見立てから、株価も上昇している反応が見られているということで、全体としてはポジティブに受け止めている向きがある。
これからはマーケットが最大の野党に
一方で、株価の上昇といった好反応は、あくまで「期待の表れ」で、金融市場では、現在の円安、債権安に加え、株価も下落する「トリプル安」にならないか緊張感を持って見られているという。
七十七銀行リサーチ&コンサルティング 田口庸友首席エコノミスト:
高市政権が歴史的圧勝したが、これからはマーケット(市場)が最大の野党になる。
(自民圧勝で)国会運営では非常にやりやすくなるというのがあるが、ただその政策や予算の編成にあたってマーケットがノーを突きつける可能性がある。マーケットの信任が得られなければトリプル安といったことも起きかねない
また、現在の「株高」、「円安」の状況は、投資家や輸出産業へメリットがあるものの、家計への恩恵は限定的との指摘も。
七十七銀行リサーチ&コンサルティング 田口庸友首席エコノミスト:
株高とセットで進んでいる円安によって、先々、さらに物価が高止まりし、実質賃金が伸びない。投資家と賃金労働者との間の差が広がる。県内においては、賃金労働者の割合の方が圧倒的に多いと考えると、手放しに喜べるものではない。
地域の再開発への影響も
足元の物価高は地域の再開発にも影響を及ぼす可能性もある。
七十七銀行リサーチ&コンサルティング 田口庸友首席エコノミスト:
今、仙台市内の再開発も建設費の高騰によって見送りや見直しといったものが続いている。これがさらに進めば再開発もさらに停滞しかねない。
高市政権の是非を問う選挙で、深まりを欠いた経済政策の議論。
今後、家計などへの影響を注視していく必要がありそうだ。
七十七銀行リサーチ&コンサルティング 田口庸友首席エコノミスト:
特に地方経済においての課題は、物価高と人手不足。この課題を中長期的に解決していくための政策が打たれるかどうか。
様々な手を使って、恩恵の偏りを是正していく政策が必要になると思う。
