すでに自分が持っている武器を生かす

40代以降は、これから新しく経験を手に入れて成長していくというフェーズではありません。

そうではなく、現時点ですでに自分が持っているものを上手に活用して、自分の土俵で勝負をするしかないのです。

「そんなことを言われても、自分は特別なスキルも経験も持っていない」

そう考えて、落ち込んでしまう人もいるかもしれません。

心配しないでください。

すでに述べた通り、いま必要なのは「自分が持っているものを大きな価値に変える努力」です。現時点で可視化されていなければ、それを可視化し、相手に伝わるように言語化できればいいだけです。

「自分が現時点で持っているものを『価値』に変える」

40歳を過ぎてから、今さらまったく未経験の新規分野に挑戦するよりは、自分自身が今日時点で持っているものを整理して、それを武器にする努力をしていく方が、実はずっと現実的な生き残りの手段となります。

『40代からの転職と副業』(育鵬社)

安斎響市
日系大手メーカー海外営業部、外資系大手IT企業の事業企画部長などを経て、2023年に独立。「転職とキャリア」をテーマに、書籍、note、Xなどで発信している

安斎響市
安斎響市

1987年生まれ。日系大手メーカー海外営業部、外資系大手IT企業の事業企画部長などを経て、2023年に独立。「転職とキャリア」をテーマに、書籍、note、Xなどで発信している。著書に『転職する勇気』(育鵬社)、『私にも転職って、できますか?』『すごい面接の技術』『正しいキャリアの選び方』(以上ソーテック社)、『転職の最終兵器』(かんき出版)、『note 副業の教科書』(ぱる出版)、『転職は待ちが9割』(ソシム)、『1%の気くばり』(大和書房)など。