「なぜ、あの人は選ばれるのに、自分は選ばれないのか」

そう思ったことは誰にだってあるだろう。では、どうすれば選ばれるようになるのか。

歯科医師として30年以上臨床の現場に立ち続けた井上裕之さんは、これまで多くの選ばれる、選ばれない人を見てきた。

井上さんいわく選ばれる人は「自分の軸を持ち、他者への敬意を忘れない人」。そして、選ばれることは「誰かと競争して勝つことではない」という。

著書『選ばれる人の100の習慣』(日経BP)から、他者と比べず、自分軸を持てるようになる習慣と仕事で“選ばれる人”が持っている共通点について、一部抜粋・再編集して紹介する。

成長とは他者と比べることではない

【成長のために自分だけの習慣を持つ】

成長することで、他者との違いが生まれる。

選ばれる人はそう考え、自分の成長のための、自分だけの習慣を大切にしています。成長とは、他者と比べてどうかではなく、昨日の自分より前に進んでいるかどうか。そのために自分に必要な習慣を、自分の意思でつくり上げているのです。

「自分の価値に合っているか」意識して習慣化することが大切(画像:イメージ)
「自分の価値に合っているか」意識して習慣化することが大切(画像:イメージ)
この記事の画像(5枚)

習慣は、選び方も重要です。

「みんながそうしているから」という理由ではなく、「自分の価値観と目標に合っているか」で判断します。意識して習慣化することが大切で、習慣が定着すれば、行動への負荷が減るので、自然と成果を出しやすくなります。

成長のためには、特に次の4つの要素を考慮し、それぞれに目標を設定して習慣化します。

【成長のために習慣化が必要な4要素】
(1)健康を維持する
健康的な見た目(肌のハリなど美容面も含む)、体重や体脂肪など数字上の健康を維持し、食事に気を配る。
(2)学びの時間をつくる
読書をする、講演会に行く、映画を観るなど、学ぶための時間をつくる。
(3)自己管理をする
朝は決まった時間に起きる。定期的に美容室へ行き、身なりを整える。嗜好品を摂取しすぎない(あるいは、摂取しない)。
(4)お金の使い方を意識する
成長につながる経験にお金を使うなど、自分への投資をする。

一見小さなことでも、積み重ねることで大きな差を生みます。少しずつでも習慣化して、選ばれる人としての強みを伸ばしていきましょう。

生活の基本はおろそかにしない

【体調を常に整える】

仕事が忙しいときや、人との予定が重なっているとき、自分の体調を後回しにしてしまうことはないでしょうか。

どれほど人望や能力があっても、体調を崩してしまえば、その力を十分に発揮することはできません。体調管理は、自分自身を整えるとともに、信頼関係を築くための基本的で重要な習慣です。