仕事で誰かに何かをお願いしたいとき、「この人に」と思い浮かぶ人はいるだろうか。
思い浮かんだ人には、頼みやすさや仕事のしやすさ、依頼通りにやってくれるという信頼といった理由が挙げられる。そんな「仕事がしやすい人」には、4つの共通点があるという。
30年以上歯科医師としてさまざまな人と接してきた井上裕之さんは、数え切れないほど見てきた「選ばれる人」「選ばれない人」から、そうした人たちの行動や考え方を学んできた。
誰かから“選ばれる力”を持つことで自信が生まれ、人生も豊かになっていく。著書『選ばれる人の100の習慣』(日経BP)から、仕事で選ばれる人になるための姿勢と人との接し方を一部抜粋・再編集して紹介する。
「仕事がしやすい人」になる
どんなに優秀でも、「この人とは仕事がしづらい」と感じさせてしまえば、信頼関係を築くのは難しくなります。
私がこれまで数多くの人と関わってきて、「この人とはまた一緒に仕事をしたい」と思える人には、共通する4つの特徴があります。
【仕事がしやすい人の4つの共通点】
(1)気持ちよく「はい」と返事ができる
(2)自分は「何をしたらいいか」を具体的に確認してくれる
(3)指示を素直に受け止め、修正にも前向きに対応する
(4)感じがよく、丁寧な言葉づかいや気配りがある
まず大切なのは、依頼に対して「はい、喜んでやらせていただきます」と気持ちよく引き受けられること。
2つ目は、仕事の細かい点について、「何をいつまでにしてほしいのか」具体的に確認してくれる人。前向きに取り組もうとする姿勢は、それだけで信頼を生みます。
3つ目は、うまくいかなかったときにも素直に修正し、次に活かす努力ができるかどうかという視点です。
以前、資料づくりをお願いしたスタッフに「もう少し改善が必要かな」と伝えた際、彼は具体的な基準を尋ねた上で快く修正し、見事に仕上げてくれました。このプロセスはチームで共有され、全体の成長にもつながりました。
4つ目は、感じがいい人です。「とんでもございません」「ほかに何かお手伝いできることはありますか」といったひと言の積み重ねも、周囲に安心感を与えます。こうした丁寧な対応や言葉づかいは、その人の人柄を映し出す鏡です。
