現在、書店では2匹の猫が活躍中。3歳のあおいちゃんと、8歳のなつめちゃんだ。
安村さんに2匹の猫店員としての仕事ぶりについて聞くと…。
「お客さんが来ても、ずっと寝ています(笑)」
愛嬌(あいきょう)を振りまくことは少ないというが、誰が来ても逃げることはなく自由気ままに過ごしている。その愛くるしい姿で、訪れたお客さんを癒やしているんだそう。
「幸せそうに寝ている姿を見せることが、保護猫を引き取ろうとする人が目にした時に一番いいことだと思う」と安村さんは話す。
人と猫が出会うきっかけ作りをサポート
保護猫活動への理解が進んだとはいえ、今でも猫を引き取りたいがどこへ行ったら分からないといった声を聞くことは多いという。
「どの団体さんのどの猫と出会うかは、ご縁というか運命だと思うので」
現在、活躍中のあおいちゃんとなつめちゃんも、安村さんがSNSでたまたま保護団体がアップした写真を見かけ、一目ぼれしたことがきっかけで店へとやってきた元保護猫。
安村さんはそういった人と猫が出会う“きっかけ作り”のサポートを今後も続けていきたいと話してくれた。
「お客さん一人一人の意識が変わって、支援の輪がもっと広がっていけばいいなと」
猫が出てくる本だけを置き、猫が店員を務める、まさに猫づくしのユニークな書店。誕生の背景には、小さな命を救うことができなかった後悔と、猫店員たちとのかけがえのない出会いがあった。
(画像提供:安村正也さん)
