テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「2つの凍結」をテーマにお伝えします。
「冬将軍」が本気モードに!
久しぶりに古山予報士が冬将軍スタイル、児玉アナが足軽スタイルで登場した今回の天気コーナー。古山予報士(冬将軍)は、なにやら大きな棒のようなものを持ち上げたり降ろしたりしています。どうやら、例によって寸劇の開始のようです。
児玉アナ(足軽):
古山冬将軍、何をなさってるんですか?
古山予報士(冬将軍):
いや、この前来た時はまだウォーミングアップ程度で、こんなもんがわしの本気だと思われたら困るからな。今トレーニングをしてたところじゃ!

児玉アナ(足軽):
いよいよ「古山冬将軍」の本気が見られるというわけですなぁ
古山予報士(冬将軍):
そういうことじゃ!泰一郎もしっかり準備をしておきなさい!いよいよあす、出陣じゃあ!
古山予報士のユニークなキャラクター「古山冬将軍」が告げたのは、厳しい寒さの到来です。今回は、この冬将軍がもたらす現象と、私たちが備えるべき「知識」について、コーナーの内容を詳しくご紹介します。
なぜ寒くなる?「冬型の気圧配置」の仕組み
そもそも「冬将軍」とは、シベリアからやってくる冷たい空気の塊(シベリア寒気団)のことです。天気図を見ると、その仕組みがよくわかります。

3日の予想天気図では、日本の西に高気圧、東に低気圧が位置しています。「西高東低」と呼ばれる、典型的な冬型の気圧配置です。天気図に引かれている白い線は「等圧線」といい、この線と線の間隔が狭いほど、風が強く吹くことを示しています。
この気圧配置になると、北西から冷たい季節風が強く吹き付け、日本海側では雪、太平洋側では乾燥した晴れの天気と厳しい寒さをもたらすのです。
古山予報士は「3日は太陽よりも北風の勝利となるんですね」と表現。日中の気温以上に寒く感じられる一日になることを伝えていました。特に、北部山沿いでは寒気の影響で雲が広がり、午後にはみぞれや雪が降る可能性もあるといいます。
知っておきたい「2つの凍結」と備え
そして、今回、古山予報士が注意を呼び掛けたのが、「2つの凍結」についてです。

気温がぐっと下がると、私たちの生活に身近な2つのものが凍結する危険性が高まります。それは「路面」と「水道管」です。
1. 路面の凍結
特に注意が必要なのは、峠越えなど標高の高い場所を車で運転する場合です。古山予報士は、特に滑りやすい場所として以下の3点を挙げていました。

・トンネルの出入口
・橋の上
・日かげ
これらの場所は、なぜ凍結しやすいのでしょうか。橋の上は地面と接していないため、地熱の恩恵を受けられず、風によって上下から冷やされるため、他の道路より早く凍結します。また、トンネルの出入口や日かげは、一度凍った路面が日中も溶けにくいため、注意が必要です。
峠越えを予定している場合は、必ず冬用タイヤを装着し、「急ハンドル・急ブレーキ・急発進」といった「急」のつく運転は避けるよう、安全運転を心がけましょう。
2. 水道管の凍結
もう一つが、水道管の凍結です。古山さんによると、特に注意が必要なのは以下の条件です。
・気温が氷点下4度以下になる時
・屋外でむき出しになっている水道管

今後の最低気温の予報を見ると、4日の朝には美郷町で氷点下3度、そして6日の朝には高千穂町や五ヶ瀬町で氷点下4度が予想されています。これは気象台の観測点の気温なので、山沿いや標高の高い地域では、これよりもさらに気温が低くなる可能性があります。
対策としては、屋外の水道管に保温材を巻いたり、就寝前に水を少しずつ流しっぱなしにしたりすることが有効です。
本格的な冬の寒さがやってきます。天気予報で気温をこまめにチェックし、「凍結」という現象への知識を深めることで、冬の暮らしを安全・快適に過ごしましょう。
(テレビ宮崎)