秋田市の高校生が声楽で日本一に輝いた。歌を愛し、努力を積み重ねてきた一人の生徒が、秋田県勢初の快挙を成し遂げた。彼女の歌声に込めた思いと、未来へ向かうまなざしを追った。
歌に囲まれて育った少女
秋田市の聖霊学園高校3年の鈴木彩花さんは、幼い頃から演歌や民謡に親しみ、家族とカラオケに行くのが日常だった。
小学4年生で合唱と出合い、その世界に魅了されていく。
「登場人物の気持ちを自分の声で表現できたとき、最高に楽しい」と語る鈴木さん。今ではオペラをはじめとするクラシック音楽にも挑戦し、表現の幅を広げている。
初挑戦で“日本一” 県勢初の栄冠
2025年12月、横浜市で開かれた全日本学生音楽コンクール声楽部門・高校の部。 初めての挑戦で、鈴木さんは見事1位に輝いた。秋田県勢としては初の快挙だ。
結果発表の瞬間、本人よりも先に母親や先生が喜びの声を上げたという。
「自分の名前を見つける前に、周りが喜んでくれて…。『私なんですか!?』とびっくりした。実感が湧かなかった」と話す鈴木さん。
同級生も「去年と今年では歌が全然違う」と鈴木さんの成長ぶりに目を見張る。
指導者とともに磨いた“表現力”
放課後の練習に加え、週1回、聖園学園短期大学(秋田市)の櫻庭優佳先生のレッスンを受けている。
櫻庭先生は「とても素直で、吸収したい気持ちが強い頑張り屋」と鈴木さんを評価する。その姿勢が、短期間での飛躍につながった。
地域の人々も彼女の歌声を楽しみにしており、2025年12月には授業の成果を発表するミニライブを開催。全国大会で披露したオペラ「ロメオとジュリエット」のロメオのアリアを堂々と歌い上げ、観客を魅了した。
新たな挑戦と夢 そして古里への思い
鈴木さんは音楽大学の受験に挑戦し、見事合格。この春からは東京で声楽を学び、さらなる高みを目指す。
将来の夢は「オペラで活躍すること」。「日本だけでなく、海外でも通用するオペラ歌手になりたい」と力強く語る。
夢を大きく広げる一方で、「ふるさとに貢献したい。今までお世話になった人や秋田に恩返ししたい」と地元への感謝も忘れない。
秋田で育まれた歌への愛情を胸に、鈴木さんは夢の大舞台へと羽ばたいていく。
(秋田テレビ)
