鄙びた温泉街、迷路のような路地、静かにたたずむ木造駅舎…。

一度も来たことはないのに、なぜか懐かしく心惹かれる。

そんな、郷愁溢れる風景を求めて旅する「一人旅研究会」こと栗原悠人さん。

栗原さんが全国各地でカメラに収めた心揺さぶるシーンをお届けする。

写真・文=栗原悠人

神社の参道には色々な形態がある。

中でも惹かれるのは、泳がないと辿り着けない、水上が参道になっている神社や、鳥居が連続で並ぶ神社。

近づくだけで神域に触れるような緊張感が走り、背筋が伸びる。

これだけ分かりやすい場所であったり、目立っていたりしたら、神様も迷わずにやって来れるんだろうなぁ。

泳がないとくぐれない?「水中鳥居」

■茨城・鹿島神宮

茨城県・鹿島神宮(2023年5月撮影)
茨城県・鹿島神宮(2023年5月撮影)
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神武天皇元年(紀元前660年)の創建と伝わる鹿島神宮境内の御手洗池に浮かぶ。鏡のような池に浮かぶ姿が神秘的だ。池には鯉が泳いでいた。

■佐賀県・大魚神社

佐賀県・大魚神社(2023年11月撮影)
佐賀県・大魚神社(2023年11月撮影)

海沿いにあり、干潮の時間帯は鳥居をくぐれるほど水が引く。鳥居は30年に一度建て替えるそう。最近は海外観光客にも人気。

■滋賀県・弁天池の沈み鳥居

滋賀県・弁天池の沈み鳥居(2023年9月撮影)
滋賀県・弁天池の沈み鳥居(2023年9月撮影)

睡蓮が群生する池の奥に、鳥居の半分以上が沈んだ鳥居。異様とも言える光景に目が釘付けになった。

■山口県・厳島明神

山口県・厳島明神(2025年3月撮影)
山口県・厳島明神(2025年3月撮影)

笠戸島の海岸に立つ。石造りの鳥居は大正14年(1925)に立てられたという。100年にわたって、この島を見守っている。

■神奈川県・菜島の鳥居

神奈川県・菜島の鳥居(2024年12月撮影)
神奈川県・菜島の鳥居(2024年12月撮影)

鳥居と富士山が重なって見える圧巻の光景。真名瀬(しんなせ)停留所付近から見るのがおすすめ。

■群馬県・弁財天宮

群馬県・弁財天宮(2025年10月撮影)
群馬県・弁財天宮(2025年10月撮影)

渋川市真壁の、湖上に聳える鳥居。広島の宮島の鳥居を彷彿とさせる、本柱の他に4本の足がついている両部鳥居だ。