中学校の卒業式での合唱曲を覚えているだろうか?3年間過ごした仲間と離れる寂しさ、これから始まる新しい生活への期待…新潟市で行われた中学校の卒業式では、様々な思いを合唱曲の歌詞に乗せて歌う卒業生の姿があった。2026年は、どんな曲を合唱しているのか、新潟市内の中学校を取材した。
新潟市の中学校で卒業式
新潟市中央区の関屋中学校。この春、159人の生徒が学び舎を巣立つ。
小林英男校長が式辞で「悔いのない挑戦する人生を送ってください」とエールを送ると、卒業生代表の横尾正太さんは「この子どもであり、大人である中途半端な私たちではあるが、これからも支え、自立に向かう姿を見守っていただきたいと思います」とみずみずしい言葉で多くの感謝を伝えた。
その後に開かれたホームルーム。3年3組で中学校生活をまとめた映像が流れると、卒業生はあふれてくる涙が止まらなかった。

女子生徒の一人は「今まで色んなことがあったけど、すごく楽しかった。良い思い出になると思った」と涙をぬぐった。
不安や期待…卒業生が“合唱”に込めた思い
たくさんの思い出を胸に新たなステージに進む卒業生。

卒業式の合唱では、複数の候補の中から生徒自身が選んだ『手紙~拝啓十五の君へ~』を披露した。
15歳の自分が、未来の自分に宛てて書いた手紙の中で、思春期の不安や希望を表現した曲。生徒たちは、どんな思いを込めて歌ったのか…
「3年間頑張った自分に『お疲れ』という思いを込めて歌った」
「今も不安なことがあるが、未来で自分が輝けるようにという思いを込めて選んだ」
「みんなで歌うのだったら盛り上がる盛大な曲がいいなと思い、最後の最後にみんなでやり遂げようとこの曲にした」
「みんなと最後の歌だと思って…」
「最後の『拝啓この手紙読んでいるあなたが幸せなことを願います』という歌詞が一番好き」
期待と不安が入り交じる中、未来の自分に向けた高らかな歌声に会場からは割れんばかりの拍手が送られ、多くの保護者が涙をぬぐっていた。
卒業式の合唱 新潟市内ではRADWIMPS『正解』が人気
こうした卒業式の中で合唱を行う新潟市内の中学校に、2026年の卒業生がどんな曲を歌ったのか尋ねたところ、53の学校から回答があった。

最も多かったのが、RADWIMPSの『正解』。正解のない人生を自分の力で歩み始める若者の心境を歌った曲で、下山中や中之口中など8校で歌われた。
次いで多かったのが、それぞれ4校で歌われたアンジェラ・アキさんの『手紙~拝啓十五の君へ~』。レミロメンの『3月9日』。ゆずの『友~旅立ちの時~』。
また、GReeeeNの「遥か」、川嶋あいの「旅立ちの日に…」、flumpoolの「証」が3校、EXILEの「道」が2校で歌われた。
また、森山直太朗の「さくら」、AKB48の「365日の紙飛行機」、嵐の「カイト」、Mrs.GREEN APPLEの「僕のこと」、miwaの「結ーゆいー」、SGの「僕らまた」、弓削田健介の「忘れない」、手嶌葵の「明日への手紙」がそれぞれ1校と、計39の学校でアーティストの歌唱をもとにした曲が選ばれている。
一方、14の学校では『あなたへ~旅立ちに寄せるメッセージ~』や親世代にもなじみ深い『大地讃頌』といった合唱曲を歌った。
特徴的なのは、関屋中学校のように多くの学校で、アンケートや話し合いを経て生徒の意見が選曲に反映されていたことだ。
義務教育を終え、次のステージに向かう卒業式で仲間とともに心を込めて歌う歌は一生の思い出となり、折に触れ卒業生の人生を支えることがあるだろう。
