鄙びた温泉街、迷路のような路地、静かにたたずむ木造駅舎…。

一度も来たことはないのに、なぜか懐かしく心惹かれる。

そんな、郷愁溢れる風景を求めて旅する「一人旅研究会」こと栗原悠人さん。

栗原さんが全国各地でカメラに収めた心揺さぶるシーンをお届けする。

写真・文=栗原悠人

温泉大国日本には、実に様々な温泉がある。

中には、人知れず湧く野湯や、管理者が常駐していない無人温泉があり、「入ってみたい」と冒険心がくすぐられる。

人工物が無い、文字どおり「大自然」に1人静かに浸かるのは、旅の玄人になった気分だ。

これらの温泉は山奥にあることが多いため、訪れるのは熊の活動が収まってからにしよう。

東日本

■秋田県 川原毛大湯滝

秋田県 川原毛大湯滝(2023年8月撮影)
秋田県 川原毛大湯滝(2023年8月撮影)
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沢水と混じり合ったちょうどいい温度のお湯が、滝として降り注いでいる。入浴シーズンには更衣室が用意される。

■新潟県 燕温泉黄金の湯

新潟県 燕温泉黄金の湯(2024年4月撮影)
新潟県 燕温泉黄金の湯(2024年4月撮影)

スキー場が沢山ある山間の道の先にある燕温泉。温泉街の奥地に、有志によって管理される無人の極上湯がある。

■栃木県 須巻温泉跡

栃木県須巻温泉跡(2023年8月撮影)
栃木県須巻温泉跡(2023年8月撮影)

かつては温泉旅館があり、その後別荘地として開発されたが頓挫し無人に。今もなお、お湯が湧き続けている。