日本銀行の植田総裁は「緩和度合いの調整が遅れると 混乱を引き起こす」と述べ、利上げが後手に回らないよう対応する意向を示しました。
きょう、名古屋市で行われた講演で日銀の植田総裁は今月18日から開催される金融政策決定会合での利上げについて企業の賃上げスタンスも踏まえて「適切に判断したい」と述べました。
また、植田総裁は現在の金融市場について「まだ緩和的な状況にあり、ある種、 アクセルを踏んだ状態だけれども アクセルの踏み方を調整している」とした上で緩和度合いの調整が遅れると欧米のように、非常に高いインフレ率になり、政策金利を4~5%にしないといけなくなり、それは混乱を引き起こしてしまう、との認識を示しました。
一方、全国で深刻化するクマの被害について植田総裁は「ある種の自然災害のようなもの」としながら「一部の地域では 非常に大きな影響が出ていて 経済対策等も含めて、 うまくことが運ぶように願っている」と見解を述べました。
(フジテレビ経済部)