私が脳震とうを起こしたネズミを粘着トラップで挟んで駆除したのにもじつは意味があるのです。
ネズミが死ぬと、それまで体毛のなかに潜んでいた大量の吸血ダニが、次の吸血源を求めて死骸から離れてそこいらじゅうに広がっていきます。でも粘着トラップを使うとダニも粘着面にくっついて移動できなくなるので、害獣と害虫を一網打尽にできるのです。取り扱いも「はじき罠」と比べて安全ですし、安価なので広い範囲を対策できます。
一般の家庭で巨大化したネズミを見る機会は少ないはずですが、もし発見した場合は一般の方の手には負えないので駆除業者に依頼するのがおすすめです。後編では「自作できる段ボールトラップ」について説明しているので、家にネズミが出没して困っている方はそちらもぜひ読んでみてください。
■後編「ネズミが出たら自作できる“段ボールトラップ”を試して。一般人の知らない習性と市販アイテムを使った駆除方法を解説」も読む
足立雅也(あだち・まさや)
害虫駆除や鳥獣対策を手掛ける「808シティ」代表取締役社長。
構成=中村宏覚
