するとネズミは「ベチ〜ン!」と向かい側の壁にぶつかり、床に落ちて脳震とうを起こしたようでした。そこにすかさず走り込んで粘着トラップを貼り付け、挟んで駆除したのです。近くで見ていた飲食店のスタッフさんは、ネズミの大きさにも引いていましたが、私の行動にも引いていましたね。
巨大ネズミを駆除する必要はない?
私だってほんとうは年老いたネズミを、むやみに殺したくはありません。もう繁殖もしないし、あと数カ月も経てば寿命を迎えて天に召されるはずですからね。ネズミの駆除は、繁殖力旺盛な若い個体や、これから繁殖期をむかえる子ネズミを駆除するのが基本で、年老いておとなしくなったネズミは、放っておいてもたいして問題ないのです。でも人間のサガというべきか、駆除業者も飲食店の人もできるだけ大きなネズミを捕まえることを目標にしがちなんですよ。
この記事を読んだ動物好きの方からは「それは動物虐待ではないか。殺すにしても動物が苦しまない方法を選ぶべきだ」とお叱りをうけそうです。
海外では「はじき罠」と呼ばれる、人もケガをするくらい強力なバネのついたトラップが一般的です。これは、ネズミが踏んだらバチーンと瞬時に首元を金属バーが挟んで圧死させる方法で、「日本の粘着トラップはネズミが逃げ出そうと長時間もがき苦しむので残酷だ」と言う声もありますが、どうなのでしょう?
粘着トラップにもメリットはある
粘着トラップによる駆除は、考えようによっては確かに残酷かもしれませんが、大きなメリットがあります。
