ドラッグストアやネット通販サイトでは、ネズミを自分で退治するためのさまざまな駆除アイテムが売られているが、「ネズミは非常に賢いため、どのアイテムもただ設置するだけでは、それほど効果は期待できません」と、ネズミ駆除のプロ、足立雅也さん(808シティ代表)は言う。では、どんな方法なら効果があるのか?足立さんが長年の駆除経験の中で考案した“自作できるネズミ駆除の秘策”を教えてもらった。

■前編「都内で急増!“子犬サイズ”に巨大化したネズミの正体…毒エサを食べない?切り札の駆除策に『依頼者も引いていた』」も読む

毒エサも粘着トラップも一長一短

ネズミを自分で駆除するための市販アイテムとしては、毒エサ、粘着トラップ、超音波駆除機などが挙げられますが、正直なところ、どれも一長一短で「これぞ完璧な駆除法!」と呼べるものは存在しません。

ワイヤーを渡るネズミ(日本ペストコントロール協会)
ワイヤーを渡るネズミ(日本ペストコントロール協会)
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たとえば毒エサに関していえば、ネズミが通りそうな場所に毒エサをただ置いただけではネズミたちは見向きもしません。ネズミは非常に警戒心が強い動物で、いつものルートで移動し、いつも同じ場所で同じものを食べることで身の安全を守っています。だから目新しいエサが突如いつもの移動ルート上に現れても、警戒して、そう簡単には食べてくれないのです。

毒エサを食べてもらうには、毒エサを仕掛ける前に室内を徹底的に掃除して、ネズミのエサとなりそうなものを一つ残らず片付けておく必要があります。そうやってエサの選択肢を毒エサに向けることでネズミに毒エサを食べさせることができたとしても、一口食べただけでコロリと死ぬわけではありません。

「連続して」食べないと効かない

一般の方にはあまり知られていないと思いますが、市販のネズミ用の毒エサは、人への安全性を確保するために一定量を5日連続で食べないと死なないように作られています。