ベータカロテンを含む野菜といえば、カロテンがキャロットの語源となったにんじんが有名ですが、モロヘイヤやほうれん草といった葉物野菜、かぼちゃなどの野菜をはじめ、メロン、スイカ、バナナ、マンゴー、びわ、果肉が黄色桃、柑橘類などの果物にも含まれています。

かぼちゃはビタミンEとベータカロテンが豊富
かぼちゃはビタミンEとベータカロテンが豊富

ベータカロテンは体内で抗酸化作用にすぐれたビタミンAに変わるのですが、ビタミンAとビタミンCとビタミンEを一緒に摂取すると、相乗効果でより抗酸化力が高まります。この“ビタミンACE(エース)”の相乗効果は、野菜ソムリエが必ず学ぶ必須項目でもあります。

紫キャベツの美しい色は紫色の色素成分アントシアニン
紫キャベツの美しい色は紫色の色素成分アントシアニン

トマトやスイカの赤い色素成分「リコピン」、紫キャベツ、紫たまねぎ、紫にんじん、黒系ぶどう、ブルーベリーなどの濃い紫色を生み出す色素成分「アントシアニン」、ほうれん草、ブロッコリー、にんじん、ケールなどの野菜や、キウイ、プルーン、アボカド、バナナなどの果物に含まれる黄色の色素成分「ルテイン」も抗酸化作用の高さで知られています。

苦味や辛みは抗酸化パワーの証

野菜特有の苦みや辛みなどの成分である「ポリフェノール」もすぐれた抗酸化作用を持ちます。ポリフェノールもビタミンCと同様に自らが酸化することで、活性酸素を無害化します。りんごを切って放置した際、りんごに含まれるポリフェノールが空気に触れて酸化し、断面が茶色になった状況をイメージすると分かりやすいかと思います。