直木賞作家の今村翔吾さんが長崎市で講演会を開き、長崎が舞台のひとつになっている自身の小説の歴史的背景などについて語りました。
今村さんの歴史小説「海を破る者」は鎌倉時代に起きたモンゴル帝国の「元寇」がテーマ、松浦市鷹島が舞台の一つです。
今村さんは現地に足を運ぶことで、よりリアルに歴史を感じることができると話します。
今村翔吾さん
「(蒙古襲来で)何千艘が海を埋めるなんて光景は多分ないんで、世界で唯一起こった光景が鷹島にある。現在、見ることはできないけど、そこに足を運んでもらうことで立体感で歴史を体験できるんかなって思う」
県美術館では現在、蒙古襲来の時の合戦を描いた絵巻物や、鷹島沖で見つかった「てつはう」の実物を展示しています。
今村さんはこうした資料を通して歴史を学ぼうと呼びかけます。
今村翔吾さん
「なぜ守られたのか、どのような人たちがいて、どのような人達でそこで命を落としたのか、歴史は積極的に学んでいく必要があるのかなと」
歴史の舞台となった場所に訪れてもらうためにこんな提案も。
「なんか企画しますか?僕と行く鷹島ツアー、行く?アジフライ、みんな行く?」
大学生
「歴史の裏側を知れば」「もっと知りたいという欲が出てくるし、気になった文化財などにもつながっていくのではと」
参加者は今村さんの講演を通して長崎の歴史にさらに関心を深めた様子でした。