また、川では「ホワイトウォーター・フローティング・ポジション」(WWFP)という浮き方も効果的。手順は次の通りだ。

(1)お腹を上にして水面から顔を出す。顔は常に上げておく
(2)膝と腰を曲げ、足を下流側に向ける
(3)水中のごみや障害物に接触しないよう、足先は水面近くに上げる
(4)両手をあおってバランスを取りながら、流されていく
(5)流れのゆるいところに出たら、イカ泳ぎの要領で浅瀬に移動する

WWFPのポイント(提供:日本水難救済会)
WWFPのポイント(提供:日本水難救済会)

「(着衣で水中に落ちたら)理想はイカ泳ぎに、平泳ぎ、横泳ぎなど“得意な泳ぎ”を組み合わせることです。使用する筋肉が異なるため、疲れを分散させられます。コツは慌てず、力を抜いて泳ぐことです」

夏場に出番が増えるサンダル。靴擦れを防ぐ「3つの対策」はこちらの記事へ

自分が“避雷針”に?持ち物に注意

服装や持ち物での注意点はあるのだろうか。

遠山さんによれば、イカ泳ぎやWWFPで長時間浮くためには、ライフジャケットの着用が望ましいという。そのため「海や川で遊ぶなら、水際でも必ず着用してほしい」と強調する。

サンダルを追いかけて溺れるリスクも(画像はイメージ)
サンダルを追いかけて溺れるリスクも(画像はイメージ)

「履物に関しては、脱げやすいサンダルはNGです。特に子供は脱げて流されたサンダルを追いかけて溺れるリスクがあります。かかとがあるマリンシューズを履きましょう」

また、広い海や海岸では“金属製のネックレス類”を避けてほしいともいう。

「周囲に何もないと、人間が”生きる避雷針“となってしまう恐れがあります。金属製のネックレスなどはその危険を高めます」

遠くでの雷鳴などを感じたらすぐ、しっかりした建物の中など、安全な場所に避難しよう。