暑くなると「サンダル」の出番が増えるが、悩ましいのは靴擦れ。足がいつの間にかヒリヒリと痛いが、どうすればいいのだろうか。
靴選びのプロ「シューフィッター」の佐藤靖青さんに対処法を聞いた。痛むのを防ぎたいなら、足の甲と“かかと”がポイントだという。
サンダルの上で汗ばんだ足が滑る
佐藤さんは「夏場のサンダルは靴擦れが起きやすいです」とし、理由を2つ挙げる。

1つ目は「形状にゆとりがある」から。普通の靴は足全体をすっぽり包むが、サンダルはゆとりがあるので、動くと足がこすれやすい。
2つ目は「硬くて汗を吸収しにくい」から。サンダルの素材は合成皮革など、硬くて汗を吸収しにくいものが目立つ。蒸れやすくもある。
これらが重なると“汗ばんだ状態の足”がこすれるので、痛くなってしまうのだ。

「夏場は素足で履くことが多いので、汗をかくでしょう。そうすると、サンダルの内側で足が滑り、皮膚が持っていかれてしまうんですね」
痛くないサンダルの見分け方
痛くなるのを防ぎたいなら、足の甲と“かかと”に、ストラップ(バンド)が付いた製品を選ぶのがポイントだという。
「特に『インステップ』という足の甲の一番高い部分を押さえられると、足とサンダルが安定し、こすれにくくなります。締め具合を調整できるものが望ましいです」

そしてサンダルの底面にも注目だ。底面が軟らかいものを選ぶと、歩く動きに合わせて曲がるので、汗をかいても滑りにくくなるそう。
素材は合成皮革以外であれば良いが、佐藤さんのお勧めは「EVA」(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)。軟らかくて弾力性に優れ、スポーツサンダルなどに使われているという。