誰もが一度は目にしたことのある、赤いポール。そして、丸い看板に白い文字で「消火栓」と書かれた標識。

これは、「ここに消火栓がありますよ」と示すための標識だ。「家の近くにあるかも」と思う人はいるだろうが、「こことここにある」と言える人は少ないかもしれない。

この消火栓標識の多くは、実は民間が維持・管理している。

主に都内などで設置・維持管理等を行う消火栓標識株式会社を訪ねた。

そもそも消火栓標識って?

消火栓標識は、消防隊員や地元の消防団が火事などの際、消火栓の位置をいち早く見つけるために設置されているもの。

「ここに消火栓がある!」という目印になる標識(画像:イメージ)
「ここに消火栓がある!」という目印になる標識(画像:イメージ)
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駐車されたり物を置かれたりすることを防いだり、積雪時の目印になるという役割もある。

消火栓標識株式会社は、例えば東京都の場合、東京消防庁らと協力しながら、標識を建てるための許可を取り設置、維持管理しているという。

消火栓標識のポールにある白い矢印は消火栓までの距離を示している
消火栓標識のポールにある白い矢印は消火栓までの距離を示している

「あまり目に入る人は少ないですが、標識には白い矢印がついています」 

黄色い線で囲われていることが目印の消火栓(画像:イメージ)
黄色い線で囲われていることが目印の消火栓(画像:イメージ)

「その矢印の先の地面に黄色い線で囲われたマンホール型(地下式)消火栓があります。火事のときはそこから水を引きます。白い矢印に書かれている数字は、消火栓までの距離です」