うっすらと色づき始めた稲穂。
よく見ると田んぼには水が張られていません。
かつまたファーム・勝亦健太さん:
苗を作って田んぼに田植えをするのではなく、乾いた状態の田んぼや畑に種もみをまく栽培
静岡県御殿場市の農家・勝亦健太さんが県内では初めて取り組んでいるのが乾田直播と呼ばれる栽培方法。
水田と比べて管理コストや労働時間を大幅に減らすことができるといいます。
また、年々厳しくなっている夏の暑さに備えて稲の高温耐性を高めようと新しい農業資材を使用しています。
この資材は海藻から抽出した液体や植物と共生する菌根菌が含まれていて、植物が本来持つ力を高める効果が期待されています。
勝亦さんは農薬や肥料は使用していませんが、これまでに暑さによる影響はでておらず順調に生育しているということです。
かつまたファーム・勝亦健太さん:
正直、去年よりさらに良い状態。新しい栽培のため1年ごとに分かることが多い。1年ごとの良くなり方も物凄いスピードで進んでいる。今年は手応えを感じている
収穫量は増える見通しですが、卸売業者からは2024年より2割ほど高い買い取り価格を示されているといいます。
安定した供給量を確保するためで、勝亦さんはそれに伴い販売価格も上昇するのではと分析しています。
かつまたファーム・勝亦健太さん:
たくさんお米を食べてコメ農家を支援しようというマインドを持ってもらうと、この加熱した状況は緩やかに冷める。理解してもらえるとうれしい
勝亦さんの田んぼでは10月上旬に稲刈りを迎えます。