1日8時間、週に5日働き、人生の4分の1程度の時間を仕事に費やしている。

そんなに時間を割いているのなら、その仕事で成果を出す“デキる人”として評価されたいだろう。その一つが「ゴールを正確に捉える」ことだという。

ITコンサルタントとして多くの大企業の改革をリードしてきた江村出(えむら・いづる)さんの著書『仕事を上手に圧縮する方法 仕事時間を1/5にして圧倒的な成果を上げたITコンサル流 仕事の基本』(日経BP)から、「あなたの『仕事のゴール』は何ですか?」について一部抜粋・再編集して紹介する。

目指すゴールが違えば成果はゼロ

仕事の成果を上げたいときにまず考えなければいけないのが、「あなたの仕事(メインタスク)のゴールが何か」ということです。

どれだけ効率化をはかっても、そもそもの目指すゴールが間違っていたら成果はゼロです。

取り組んだ時間も労力も「すべてが無駄になる」といっても過言ではありません。ゴールの捉え違いは、仕事における最大の非効率なのです。

仕事のゴールが違えばすべてが無駄になることも(画像:イメージ)
仕事のゴールが違えばすべてが無駄になることも(画像:イメージ)
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なぜこのような当たり前のことをお伝えするかというと、仕事でハイパフォーマンスを出せない方の多くが、ゴールを明確に捉えられていないまま走り出してしまっているからです。

例えばITコンサルの仕事は、多くの情報が飛び交い、いろいろな人の思惑が絡み合い、状況が刻一刻と変化する中でなされています。

そのため、上司から指示を受けたとしても、
「そもそも何のためにやるのか?」
「誰が得をすることなのか?」
などを正確にくみ取れないことがあります。

デキない人がやりがちなこと

このとき、デキない方がやってしまいがちなのが、「とりあえず目に見える範囲で、何となくやれること」から手をつけるという仕事の仕方です。

このように動き出すと、「ゴールを明確に捉えられていないまま走り出してしまう」ことになるのです。まさにこれが間違いの元です。