デキる人はいつ何時も、休むことなく全力で仕事に取り組んでいる…そう感じている人は多いかもしれない。
しかし、そんな人こそタスクごとに“脳力”をコントロールしていると、ITコンサルタントの江村出(えむら・いづる)さんは言う。
著書『仕事を上手に圧縮する方法 仕事時間を1/5にして圧倒的な成果を上げたITコンサル流 仕事の基本』(日経BP)では、時間を5分の1にしても今以上の仕事を完遂させ、成果を上げる仕事術を取り上げている。
そこから、“脳力”を温存してパフォーマンスを出し続ける技術について一部抜粋・再編集して紹介する。
脳は疲労すると思考も低下
会議など、いつも以上に集中した後にものすごい疲労感に襲われ、「もう何も考える気にもなれない」と感じたことはないでしょうか?
特にあなたが主役となる会議では、相手が理解しやすいように説明したり、相手が何を言いたいのかを読み解いたり、議論の落としどころを導き出したり、新しい案を検討したりと頭を短期間でフル回転させることで一気に疲れが出てしまいます。
私は頭の中で考える力のことを「脳力」と呼んでいるのですが、この脳力を消耗してゼロになった状態になると、考える力が格段に低下します。
いかに1日の中で、「脳力ゼロ」の状態を回避するかが、パフォーマンスを出し続けるためには重要です。
“脳力”のコントロールと仕事の緩急
脳力のコントロールは、体力と同様に考えるとスムーズです。例えば3000mのランニングを想像してみてください。スタート地点から、50m走のようなスピードで走る人はいませんよね。
体力の配分を考えながら、セーブして走り始めます。そして、誰かを追い抜くときやラストスパートでは、ここぞとばかりに力を振り絞ると思います。
仕事も同じです。普段はうまく力を温存しつつ自分が主役のときにはフル回転するといった具合に、1日の脳力のペース配分をしましょう。
参考までに、脳力のコントロールがうまい優秀な人の考え方を紹介します。